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データ集計発表

2008年7月度 九州・沖縄地区企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)

〜  件数、負債総額共に増加   〜

倒産件数 113件負債総額 656億6,100万円

前年同月比件数12件増(11.8%増)前年同月101件
負債439億0,900万円増(201.8%増)217億5,200万円
前月比件数3件増(2.7%増)前月110件
負債102億9,400万円増(18.6%増)553億6,700万円

【特色】

・今年最大の倒産(株)オークス(負債総額426億円)が負債総額全体を大きく押し上げた。
・件数は前年同月比、前月比で増加、7カ月連続して100件以上で推移。
・地区別では長崎、鹿児島が5カ月連続して10件以上、福岡の構成比が全体の30%を下回り福岡一極集中の緩和傾向が顕著となった。
・原因別では売り上げ不振が最多であるが、焦げ付き・連鎖が3カ月連続2位。
・業種別では、建設業の倒産が構成比46.9%と依然として特出。
・規模別では、資本金1,000〜4,999万円が構成比48.7%でトップ。
・総従業員数は991名で平均従業員数は8.7人。小規模零細企業の倒産が目立つ。
・法的倒産は全体の53.0%を占める。破産手続開始が圧倒的に多い傾向続く。

【 概  況】

平成20年7月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が113件で前年同月比12件(11.8%)増、前月比では3件(2.7%)増となった。負債額は656億6,100万円となり、前年同月比439億0,900万円(201.8%)増、前月比でも102億9,400万円(18.6%)増となった。
件数および負債総額共には前年同月比および前月比を上回り、特に件数においては今年に入り7カ月連続して100件以上で推移している。426億円の負債を抱え倒産した沖縄県内最大のクレジット会社(株)オークス(那覇市)は今年最大の倒産であり全体の負債総額を大幅に押し上げたものの、負債総額10億円を上回る倒産は3件にとどまり前月に比べ7件減少、小口倒産が大多数を占めた。


【 地区別 】

地区別では大分、宮崎以外の6県が10件以上を上回った。福岡は28件で件数トップは不動であるが、構成比は30%(構成比24.8%)を下回り福岡一極集中緩和傾向が顕著な結果となった。負債総額は、大型倒産の発生した沖縄が前年同月比および同月比を大きく上回った。また、沖縄程ではないが、件数2位の長崎は負債総額においても2位であった。

【 原因別 】

原因別では、売り上げ不振が78件(同69.0%)で高水準が続く。焦げ付き・連鎖は11件で3カ月連続して2位。不況型倒産(売り上げ不振、採算割れ、焦げ付き・連鎖、回収遅延)は87件で全体の80.5%(前年同月76.2%、前月79.0%)を占め、15カ月連続して70%を上回った。

【 業種別 】

業種別は、建設業が53件(同46.9%)で依然として不況業種の筆頭である。建設業の中では土木工事が30件で3カ月連続して最多、公共工事依存型の建設業の倒産が高水準で推移している。なお、建築工事は12件。建設業に続いて小売業19件(同16.8%)、卸売業18件(同15.9%)、サービス業(同11.5%)の順。


【 規模別 】

規模別は資本金1,000〜4,999万円が構成比48.7%でトップ。従業員総数は991人(前年同月928人、前月1,457人)。平均従業員数は8.7人。従業員100名以上の倒産は(株)オークスのみで小規模零細企業の倒産が目立つ。

【 法的倒産 】

法的倒産は全体の53.0%(前年同月53.5%、前月54.5%)を占める。破産手続開始が突出して多い傾向が続いている。

【主要破たん企業】

○(株)オークス(那覇市、負債総額426億円)
7月14日に那覇地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日保全命令を受けた。当社は昭和47年5月に沖縄信販(株)として法人化、平成4年5月カードローンやビジネスローン等の融資事業、また、クレジットカードや各種提携カードを発行し約24万人の会員を抱え地元金融機関とのATM提携や大手信販会社との業務提携等で沖縄県内最大のクレジット会社として高い知名度を有していた。しかしながら、近時は利息過払返還請求の増加等で業績が悪化、同20年3月期には貸倒引当金の大幅な積み増し等で185億円の大幅赤字を計上し、172億円の債務超過に陥った。そういった中、金融機関に対する債権カットや大手信販会社との提携を軸とした私的整理による再建策を模索していたが、折り合いがつかず今回の事態に至った。


【 見通し 】

(1)平成20年7月における不動産業者の倒産は1件であったが、販売不振と金融機関の融資引き締めの二重苦を背負っているマンション、不動産業者は全国的にみても倒産ラッシュが続いている。九州地区においても地場金融機関の不動産関連事業に対する融資スタンスは依然として厳しく不動産関連業者の苦難は今暫く続くものと予想される。当然マンション、不動産業界の不況は建設業者に切実な問題(焦げ付き発生や受注減少)をもたらす。建設業者は、建築コスト負担増や脱談合等で収益力は低下しており、依然として厳しい業界環境に晒されているが、マンション、不動産業者の倒産増加に伴い建設業者の再編淘汰がさらに加速する事が懸念される。
(2)サブプライムローンに端を発した米国不景気から資金の流れが原油市場に流れ、原油高となりスタグフレーションが現実味を帯びてきた。あらゆる生活必需品の価格が上昇に伴い、消費者マインドは低下、小売業者や飲食業者、旅行業者といった非生活必需品を取り扱っている企業への影響が懸念される。また、概ね立場の弱い先が多い中小企業はコスト上昇分を販売価格に転嫁する事が難しく今後の企業業績を楽観できる材料は極めて乏しい。中小企業を取り巻く環境は一層厳しさを増しており、今後も小口中心ながら不動産・建設関連の大型倒産を交えつつ件数の増加基調は続くものと予想される。

記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。
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