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データ集計発表

2008年5月度 九州・沖縄地区企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)

〜  件数、負債額とも今年最悪   〜

倒産件数 143件負債総額 732億9,900万円

前年同月比件数13件(10.0%)増前年同月130件
負債360億2,100万円(96.6%)増372億7,800万円
前月比件数37件(34.9%)増前月106件
負債215億0,900万円(41.5%)増517億9,000万円

【特色】

・件数、負債総額共に今年最悪。※件数140件以上は5年1カ月ぶり
・負債額10億円以上の大型倒産が12件発生。※10件以上発生は2年4カ月ぶり
・最大の倒産は(株)アリサカ(宮崎市)の負債213億3,200万円。
・地区別では佐賀、大分の増加が目立つ。
・原因別では売上不振が最多。不況型倒産は13カ月連続して70%を超える。
・業種別では、建設業が依然として高水準で推移。
・規模別では、資本金1,000〜4,999万円と499万円以下が増加傾向。
・法的倒産は全体の62.9%を占める。破産手続開始が圧倒的に多い傾向続く。

【 概  況】

平成20年5月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が143件で前年同月比13件(10.0%)増、前月比では37件(34.9%)増となった。負債額は732億9,900万円となり、前年同月比360億2,100万円(96.6%)増、前月比では215億0,900万円(41.5%)増となった。
 件数は前年同月比及び前月比ともに増加し今年最悪。140件以上は平成15年4月以来で倒産増加傾向が顕著に表れた。最大の倒産は(株)アリサカ(宮崎市)の負債213億3,200万円であったが、他に負債50億円以上の倒産が2件(中央町開発(株)、(株)多々良)発生、更に負債10億円以上の倒産が12件(前年同月7件、前月7件)発生する等で負債額も今年最悪となった。


【 地区別 】

地区別では福岡県が46件であったが、佐賀、大分両県の件数大幅増加により構成比は32.2%(前年同月44.4%、前月44.9%)と一極集中が分散された。大型倒産が発生した佐賀、熊本、宮崎、鹿児島各県の負債額の増加が目立った。

【 原因別 】

原因別は、売上不振が94件(構成比65.7%)で最多。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦げ付き・連鎖、回収遅延)は115件で全体の80.3%(前年同月67.7%、前月74.8%)を占め、13カ月連続して70%を上回り高い水準が続いている。

【 業種別 】

業種別は、建設業が67件(構成比46.9%)で依然として高い水準にある。建設業の中では土木工事が23件と最多で、公共工事削減の影響による受注力低下等厳しい業界環境を反映した結果となった。

【 規模別 】

規模別は資本金1,000〜4,999万円及び499万円以下の枠が増加傾向にある。従業員総数は1,813人(前年同月1,379人、前月1,143人)。平均従業員数は12.6人(前年同月10.6人、前月10.7人)で比較的体力の弱いとされる小零細企業の比率が依然として高い。

【 法的倒産 】

法的倒産は全体の62.9%(前年同月58.5%、前月65.1%)を占める。破産が突出して多い傾向が続いている。

【主要破たん企業】

○(株)アリサカ
(宮崎市、負債総額213億3,200万円)
 5月28日に宮崎地裁へ会社更生手続開始を申し立てた。昭和51年6月創業、昭和51年10月に法人化。大流行した「インベーダーゲーム」に便乗しゲーム機のレンタルを開始、昭和63年には福岡市にゲーム・カラオケ店の直営店を開設、更にスーパー銭湯等複合アミューズメント施設を運営する等に業容を拡大、平成14年10月にはジャスダック市場に株式を上場した。平成19年9月期中間決算では直営店舗36店、共同店舗4店を全国に擁し、今期も年商100億円を見込んでいた。しかしながら、積極的な店舗展開に伴い有利子負債やリース残高が大幅に増加し収益性及び資金面を圧迫していた。なお、平成20年3月期会計監査において、複数年にわたる不適切な会計処理も判明している。

○中央町開発(株)
(鹿児島市、負債総額95億9,600万円)
 3月31日株主総会の決議により解散していた当社は、5月7日鹿児島地裁に特別清算手続開始を申し立て、5月13日特別清算開始手続決定を受けた。債権者は関係会社1社、負債総額は95億9,600万円。
南国地所(株)(鹿児島市)が抱えていた不良債権などの処理を目的に会社分割法の吸収分割により設立。同社の資産管理事業の継承を受けたが、不良資産の処理といった財務の健全化を目的に今回の措置となった。

○(株)多々良
(熊本市、負債総額53億円)
 5月7日付で事業を停止し、8日に熊本地裁に破産手続開始を申し立てた。大正11年1月創業の老舗ゼネコン。官民バランスのとれた受注展開で平成4年5月期には102億5,000万円のピーク年商を計上した。その後、一進一退の業況推移であったが、平成12年からは関連会社(株)ハーモニー多々良で自社ブランドの大型マンション「優渾」の分譲マンションにも着手し、平成19年5月期には再び100億円を上回る年商を計上した。しかしながら、一方では過小資本の状況下、今年4月には下請け業者等に対して出資要請を行っている事が表面化、更に、社員に対しても出資要請が表面化し信用不安が増大、結局出資金は集まらず、破たんに至った。

【 見通し 】

(1)ガソリン価格の高騰と食材の高騰は運送業者と飲食業者に大きな打撃。とりわけ飲食業においては調達コストの負担増はもとより、調達すらままならない苦境を迎える可能性もあり得る。
(2)サブプライム問題に端を発し、金融機関の不動産業者やマンションデベロッパーに対する融資姿勢は硬化している。鋼材価格の高騰等建築コストの増加分を販売価格に転嫁できていない状況下、倒産増加懸念のある業種といえる。
(3)公共工事の減少分をマンション建築工事等で受注量を補っていた地場ゼネコンにも注目が高まる。

記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。
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