2008年4月度 九州・沖縄地区企業倒産状況 |
(負債総額1,000万円以上) |
〜 件数 増加傾向続く 〜
| 倒産件数 106件 | 負債総額 517億9,000万円 |
| 前年同月比 | 件数 | 7件(7.1%)増 | 前年同月 | 99件 |
| 負債 | 257億5,500万円(98.9%)増 | 260億3,500万円 |
| 前月比 | 件数 | 21件(16.5%)減 | 前月 | 127件 |
| 負債 | 258億9,900万円(100.0%)増 | 258億9,100万円 |
【4月の特色】・件数、4カ月連続前年超え。4カ月連続100件超え。 ・負債総額は100億円を超える大型倒産2社が全体の負債額を押し上げる。 ・最大の倒産はエフ・エー・シー(株)(福岡市)の負債135億円(推定)。 ・地区別では、南九州の倒産が増加。長崎県の前年超えは8カ月連続。 ・原因別では売上不振が最多。不況型倒産は12カ月連続70%超。 ・業種別では、建設業が最多。製造業の増加が目立つ。 ・規模別では、資本金5,000万円以上が減少、499万円以下が増加し小口化。 ・法的倒産は全体の65.1%を占める。破産手続開始が圧倒的に多い傾向続く。
【 概 況】平成20年4月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が106件で前年同月比7件(7.1%)増、前月比では21件(16.5%)減となった。負債額は517億9,000万円となり、前年同月比257億5,500万円(98.9%)増、前月比では258億9,900万円(100.0%)増となった。 件数は前月比で大幅に減少したものの、4カ月連続前年同月超えであり、また今年に入り100件超えが続き倒産増加の傾向に変わりはない。最大の倒産はエフ・エー・シー(株)(福岡市)の負債135億円(推定)で、負債額は同社と九州管材(株)(旧・さとうベネック、大分市、負債125億円)と合わせて260億円に上り、2社で全体の負債額を押し上げた。100億円以上の大型倒産は前年同月、前月ともなかった。負債10億円以上の倒産は7件(前年同月6件、前月3件)であった。
【 地区別 】地区別では福岡県が50件で全体の47.2%(前年同月44.4%、前月44.9%)を占め地区別1位は不動。長崎県の前年超えは8カ月連続。件数、負債とも南九州の倒産が目立った。
【 原因別 】原因別は、売上不振が58件(構成比54.7%)で最多。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦げ付き・連鎖、回収遅延)は83件で全体の78.3%(前年同月67.7%、前月74.8%)を占め、12カ月連続70%を上回り高い水準が続いている。
【 業種別 】業種別は、建設業が48件(同45.3%)で2位以下を圧倒している。建設業の中でも建築工事業が3カ月連続で土木工事業を上回り増加傾向にある。
【 規模別 】規模別は資本金5,000万円以上の枠が減少した反面、499万円以下の枠が増加し小型化傾向が強まった。従業員総数は1,143人(前年同月822人、前月983人)。平均従業員数は10.8人(前年同月8.3人、前月7.7人)。
【 法的倒産 】法的倒産は全体の65.1%(前年同月58.6%、前月64.6%)を占める。破産手続開始が突出して多い傾向が続いている。
【主要破たん企業】○エフ・エー・シー(株) (福岡市、負債総額135億円内外) 4月8日、福岡地裁より破産手続開始決定を受けた。平成5年2月個人創業、同12年8月法人化。資産運用指南のソフトを販売する名目で高配当を謳い一口100万円を全国から集めていた。しかし、同18年6月には出資法違反容疑で同社に家宅捜索が入り、その後、配当金滞納などが発生し各地で訴訟沙汰となった。同19年10月には資金流出阻止のため被害者弁護団が破産手続開始を申し立てていた。
○九州管材(株) (大分市、負債総額125億円内外) 4月9日、大分地裁に特別清算手続開始を申し立てた。昭和13年3月、佐藤組として個人創業、同22年3月法人化、平成9年7月(株)さとうベネックに商号変更した。県内トップ、九州内でも常にトップ3に入る地場屈指のゼネコンとして長年君臨し、最盛期には600億円を超える売上高を上げていた。しかし、近年は公共工事の減少、不動産投資の失敗、焦げ付きなどで財務内容は急速に悪化。ファンドをスポンサーに新生さとうベネックを別途設立し、土木建築部門を譲渡、当社は現商号に変更し不動産管理会社となり、同19年6月開催の臨時株主総会で会社解散を決議、RCC主導のスキーム通り今回の措置となった。
【 見通し 】(1)当月大型倒産の2社は事件的要素の強い倒産と再建スキームに則した言わば折り込み済みの倒産劇であり、いわゆる一般企業への影響が殆どなく、総じて倒産の小型傾向に変化はない。 (2)サブプライム問題に端を発し、金融機関の貸出し余力が縮小しているが、これは一部にとどまり、不良債権問題から「貸し渋り」が横行した平成10年頃の金融危機とは異なる。優良企業へは超優遇金利での貸出しを行うなど金融機関同士で優良企業の奪い合いが起きている。 逆に査定の低い企業への金利は高く、借り入れ自体できないケースも相次いでいる。 (3)採算割れによる倒産が増加している。背景には原材料価格の高騰がある。合理化による利益確保の限界を超えてきており、価格統制力の低い弱者の破たんは必然といえ、当面、このような傾向は続くものとみられる。 |
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