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データ集計発表

2006年9月度 九州・沖縄企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)
〜  件数は2ヶ月連続100件割れ   〜

件数 95件負債総額137億円
前年同月比 件数 6件増 6.7%増 (前年同月) (05年9月)   89件
負債 551億3,500万円減 80.1%減 (前年同月) (05年9月) 688億3,500万円
前月比 件数 3件減 3.1%減 (前月) (06年8月) 98件
負債 60億4,400万円減 30.6%減 (前月) (06年8月) 197億4,400万円

【 9月の特色 】
●件数は2ヶ月連続100件割れ。対前年は上回る。
●負債は最大でも松本建設梶i福岡県築上郡)の10億円。
●地区別では件数で大分、沖縄のみ減少。福岡が最多で不動。
●原因別では売上不振が最多、不況型倒産は11ヶ月連続70%台で高水準。
●業種別では、建設業が増加し2位以下を大きく上回る。
●規模別では個人事業主の破綻が増加し小口化傾向強まる。
●全社の従業員総数は13ヶ月連続1,000人を下回る。
●法的倒産は全体の44.2%を占め、全体の構成比はやや減少。

【 概  況】
2006年(平成18年)9月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が95件で前年同月比6件(6.7%)増加、前月比では3件(3.1%)減少となった。負債額は前年同月比551億3,500万円(80.1%)減少、前月比では60億4,400万円(30.6%)減少となった。件数は2ヶ月連続で100件を下回ったものの、対前年比は増加に転じた。前年同月にはセイブ(株)(福岡市・負債282億5,000万円)、沖縄オーラコーポレーション(株)(沖縄県・負債244億9,100万円)など大型倒産があったが、今回100億円以上の大型倒産はなく、最大でも松本建設(株)(福岡県築上郡)の負債10億円。負債10億円以上はその1社だけとなり、小口化の様相が強まった。
地区別では件数で大分、沖縄の2県だけが前年を下回った。負債は前年、大型倒産が発生した福岡、沖縄が大きく減少し全体の負債額を押し下げた。とりわけ長崎は4ヶ月連続で前年を上回った。福岡が45件で全体の47.4%(前年同月48.3%、前月32.7%)を占め地区別1位は不動である。
原因別は、売上不振が51件(構成比53.7%)で最多。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付き・連鎖、回収遅延)は73件で全体の76.8%(前年同月71.9%、前月76.5%)を占め、11ヶ月連続で70%を超え、高水準が続いている。
業種別は、建設業が50件(構成比52.6%)で最多、建設業の中では土木工事が減少し多岐に亘る専門業種に分散した。以下、小売業、次いで卸売業、サービス業(同数)と続いた。
規模別は、資本金別で個人事業主が大幅に増加し小口化傾向が強まった。従業員総数は660人(前年同月733人、前月671人)、13ヶ月連続で1,000人を下回った。平均従業員数は6.9人。
法的倒産は全体の44.2%(前年同月44.9%、前月58.2%)を占めた。破産が特出して多い傾向が続いている。

【主要破たん企業】

松本建設(株)(福岡県築上郡築上町、負債総額10億円)

9月25日までに決済不調となり事業を停止、弁護士に債務整理を依頼した。
1991年7月設立と同業界では後発ながら、代表の幅広い人脈を活かし、地場有力業者との強固なパイプから同社の下請け主体に2001年5月期には売上高10億円を突破。その後も売上高は右肩上がりに推移し2005年5月期には15億円台に乗せた。しかし、関連会社や、取引業者との不明瞭な資金操作があり、厳しい資金事情を露呈していた。

宮崎ナショナル空調設備(株)(宮崎市、負債総額8億5,000万円)

 9月4日、5日と連続して決済が不調に終わり、12日までに事業を停止した。1972年11月設立。宮崎ナショナル住宅設備機器(株)と合併、1994年3月グループの母体企業が倒産した事から当時専務が事業を継承した。県央、県南地区をテリトリーとして、官公庁、地場大手ゼネコンを対象に大型管工事も手掛け、最盛期の1997年9月期には9億5,000万円の売上高を挙げていた。しかし、近年は大きく落ち込み採算割れが続き債務超過に転落。資金繰りが圧迫する中、本年7月から中国雑技団特別公演を開催するも興行は振るわず追い討ちをかけ今回の事態となった。

別大住建(株)(大分県別府市、負債総額7億3,200万円)

 9月5日大分地裁に破産手続開始の申立てを行った。
 1988年9月創業、1997年4月法人化したもので、比較的後発の住宅建築工事業者別府市及び大分市での展開で、自社施工60%の直営システムが特徴。売上高は堅調な伸びを示していた。しかし、収益は連動せず余裕のない資金運営が続く中、2004年3月に1億円を投じて割烹料理店をオープンしたことが裏目となり赤字幅は拡がり、近時は高利の資金調達が圧迫し今回の措置となった。



【 地区別 】
地区別の件数で前年同月を上回ったのは福岡、佐賀、長崎、宮崎、熊本、沖縄の6県。減少したのは大分、沖縄の2県のみであった。福岡県が45件で構成比は全体の47.4%(前年同月48.3%、前月32.7%)を占め、地区別1位は不動。福岡県内では北九州地区が増加、福岡地区が減少し逆転した。
負債額は前年同月を上回ったのは佐賀、長崎、宮崎の3県で、他は前年を下回った。前年、セイブ(株)(福岡市・負債282億5,000万円)、沖縄オーラコーポレーション(株)(沖縄県・負債244億9,100万円)など大型倒産が発生した福岡、沖縄の減少幅が大きい。

【 原因別 】
原因別は、売上不振の51件が最多で構成比は53.7%。以下、採算割れ13件(13.7%)、放漫経営9件(9.5%)と続いている。採算割れが前年比、前月比とも大きく増加したのが際立っている。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付・連鎖、回収遅延)は73件で全体の76.8%(前年同月71.9%、前月76.5%)を占め、11ヶ月連続で70%を超え、高水準が続いている。

【 業種別 】
業種別は、建設業の50件(構成比52.6%)が最多で、2位以下を大きく上回る傾向が続いており、しかも構成比は対前年比18.5ポイントの大幅増。建設業の中では土木工事が10件で最多であるが大きく減少、他の専門業種に分散した。建設業の次に、小売業が18件(18.9%)、次いで卸売業、サービス業が同数の8件(8.4%)と続いた。

【 規模別 】

個人は、17件で全体の17.9%。法人は78件で資本金別内訳は、1,000万円〜4,999万円が38件(40.0%)、次に499万円以下27件(28.4%)と続く。1億円以上は0件(前年同月5件、前月0件)。個人事業主の倒産が3ヶ月連続で増加し小口化傾向を牽引している。

従業員別では、9人以下が74件(前年同月69件、前月75件)で全体の77.9%を占め最多。従業員50人以上の破たんは0件(前年同月2件、前月0件)であった。
全社の従業員総数は660人(前年同月733人、前月671人)で、13ヶ月連続1,000人割れ。平均従業員数は6.9人。

業歴20年以上が51件、構成比は53.7%で、11〜19年が25件(26.3%)と続き、順位に変動はなかった。20年以上枠の構成比が増加した反面、6〜10年、11〜19年枠が減少した。50年以上の老舗は7件(前年同月5件、前月9件)。最も長い業歴は80年であった。

負債1億円未満が58件、構成比61.1%(前年同月64.0%、前月52.0%)。負債100億円以上の大型倒産はなく、最大でも松本建設梶i福岡市)の10億円。負債10億円以上は1件(前年同月4件、前月2件)。



【 見通し 】
九州の企業倒産は4月から9月までの6ヶ月で前年を上回ったのは7月と9月のみで、負債額も今年一番の低水準となり、中・長期的に見れば減少基調が続いている。政府の月例経済報告によると景気拡大は戦後最長の「いざなぎ景気」を超える見通しであり、企業倒産が小康状態である実情と沿うものといえる。ただし、増収増益による好転ではなく、リストラ効果によるものが大きく、景気回復に力強さはない。地域、業種、規模の間でかなりの温度差があるのが実情。また、近年続いている九州地区の銀行再編に伴い、先送りになっていた不良債権の処理を今後更に推し進める可能性もあり、当面、企業倒産は現状程度での一進一退が続くものと予想される。
 
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