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データ集計発表

2006年7月度 九州・沖縄企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)
〜  件数は4ヶ月ぶり前年超え   〜

倒産件数 104件負債総額206億1,500万円
前年同月比 件数 14件増 15.6%増 (前年同月) (05年7月)     90件
負債 22億3,700万円減 9.8%減 (前年同月) (05年7月) 228億5,200万円
前月比 件数 8件減 7.1%減 (前月) (06年6月) 112件
負債 28億5,000万円減 12.1%減 (前月) (06年6月) 234億6,500万円

【 7月の特色 】
●件数は4ヶ月ぶり前年超え。3ヶ月連続100件超え。
●最大の倒産は褐テ賀建設(長崎県諌早市)の負債31億0,700万円。
●地区別では佐賀、長崎以外は軒並み件数増加。
●原因別では売上不振が最多、不況型倒産は9ヶ月連続70%台で高水準。
●業種別では、建設業1位は不動。小売業が大幅に増加。
●規模別では個人事業主の破綻が増加し小口化傾向強まる。
●全社の従業員総数は11ヶ月連続1,000人を下回る。
●法的倒産は全体の51.9%(前年同月33.3%、前月48.2%)。

【 概  況】
2006年(平成18年)7月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が104件で前年同月比14件(15.6%)増加、前月比では8件(7.1%)減少となった。負債額は前年同月比22億3,700万円(9.8%)減少、前月比では28億5,000万円(12.1%)減少となった。件数は3ヶ月連続100件を上回り、4ヶ月ぶりに前年超えとなった。100億円以上の大型倒産はなく、最大でも褐テ賀建設(長崎県諌早市)の負債31億0,700万円。負債10億円以上も5社にとどまった。前年同月も中型以下の倒産ばかりで、総じて前年同様の結果となった。
地区別では件数で佐賀、宮崎以外は前年を上回った。負債は福岡、宮崎以外は前年を上回った。とりわけ長崎で中規模クラスの倒産が続出した。福岡県が44件で全体の42.3%を占め地区別1位は不動。
原因別は、売上不振が64件(構成比61.5%)で最多。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付き・連鎖、回収遅延)は76件で全体の73.1%(前年同月76.7%、前月78.6%)を占め、9ヶ月連続で70%を超え、高水準が続いている。
業種別は、建設業が49件(構成比47.1%)で最多、建設業の中でも土業が増加し特出して多い。以下、小売業、サービス業と続いた。とりわけ小売業が前年比、前月比とも大幅に増加した。
規模別は、資本金別で個人事業主が大幅に増加し小口化傾向が強まった。従業員総数は833人(前年同月669人、前月847人)、11ヶ月連続で1,000人を下回った。平均従業員数は8.0人。
法的倒産は全体の51.9%(前年同月33.3%、前月48.2%)を占め、法的倒産が占める割合が増加した。

【主要破たん企業】

褐テ賀建設(長崎県諌早市、負債総額31億0,700万円)

 7月20日長崎地裁に破産手続開始を申し立てた。1959年1月創業、同年6月法人化。古賀企業グループの母体企業で、長崎県の指名格付けは土木、建築ともにAクラス。ピーク時の1996年5月期は82億6,900万円の売上高を挙げていた。しかし、公共工事の減少に加え、電子入札制度導入の影響から公共工事受注における採算性が低下。民間建築工事の受注に注力していたが、売上高の減少に歯止めがかからず、23億円強の有利子負債の返済負担は重く多忙な資金運営を強いられていた。


潟Iーエイシー(福岡市博多区、負債総額14億4,900万円)

 7月31日福岡地裁に破産手続開始を申し立てた。
1985年8月設立。NTT向けの押し花電報の製造販売業が成功し、一躍知られる存在となり、また、各種飲食店の経営にも積極的に進出していた。しかし、過去大口不良債権の発生や、本業である押し花電報の需要の冷え込みや同業者の進出で近年の業績はジリ貧となる中、遂に本年1月には売上構成比の半分強を占める本業の押し花事業から撤退。その落ち込みを賄うべく、自社で栽培した「まいたけ」や「花びらたけ」の販売、それら素材を原料とした健康食品の通信販売に注力したものの、「おむらいす亭」を展開する関連会社の潟Iーズ・インターナショナル(福岡市)が本年6月21日民事再生法の適用を申請し、同社に対する焦付きや保証被りが発生。加えて先の鹿児島県下の記録的な豪雨により鹿児島の栽培工場が水害に遭い、生産中止に追い込まれるなどして遂に行き詰った。


宝地建設梶i鹿児島県志布志市、負債総額12億円)

 7月4日鹿児島地裁に破産手続開始を申し立てた。1940年2月創業、1972年7月に設立した土木工事業者。鹿児島県、松山町(現・志布志市)からの公共工事元請受注を中心とした展開で、1996年12月期では10億9,800万円の売上高を挙げた。しかし、公共工事減少の煽りを受け前期売上高は3億円内外にまで下落。在庫過多に伴う多額の借入金が重荷となっていた。



【 地区別 】
地区別の件数で前年同月を下回ったのは佐賀、宮崎の2県のみで、他は軒並み前年を上回った。特出して増減した県はなかった。福岡県が44件で構成比は全体の42.3%を占め、地区別1位は不動。
負債額は前年同月を下回ったのは福岡、宮崎の2県で、他は前年を上回った。前年、褐ゥ上庄内カントリー(福岡県嘉穂郡・負債58億円)、叶ッ光開発(北九州市・負債20億円)など比較的大型倒産が発生した福岡が減少したものの、長崎で中型倒産が続出し全体の負債額を押し上げた。

【 原因別 】
原因別は、売上不振の64件が最多で構成比は61.5%。以下、放漫経営12件(11.5%)焦付・連鎖8件(7.7%)と続いている。前年比で放漫経営が大幅に増加した半面、資本過小が減少した。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付・連鎖、回収遅延)は76件で全体の73.1%(前年同月76.7%、前月78.6%)を占め、9ヶ月連続で70%を超え、高水準が続いている。

【 業種別 】
業種別は、建設業の49件(構成比47.1%)が最多で、2位以下を大きく上回る傾向が続いている。建設業の中では土木工事が28件で特出して多く、増加傾向。建設業の次に、小売業27件(26.0%)、卸売業7件(6.7%)と続いた。小売業が大幅に増加した反面、サービス業、製造業が減少した。

【 規模別 】
個人は、17件で全体の16.3%。法人は87件で資本金別内訳は、1,000万円〜4,999万円が48件(46.2%)、次に499万円以下25件(24.0%)と続く。1億円以上は1件。個人事業主が前年同月比、前月比とも大幅に増加したのが目に付き、小口化傾向が窺える。

従業員別では、9人以下が72件(前年同月68件、前月82件)で全体の69.2%を占め最多。従業員100人以上の破たんは0件(前年同月0件、前月0件)であった。
全社の従業員総数は833人(前年同月669人、前月847人)で、11ヶ月連続1,000人割れ。平均従業員数は8.0人。

業歴20年以上が52件、構成比は50.0%で、11〜19年が31件(29.8%)と続き、順位に変動はなかった。20年以上枠の構成比が減少した反面、11〜19年枠が増加した。50年以上の老舗は4件(前年同月2件、前月8件)。最も長い業歴は120年であった。

負債1億円未満が56件、構成比53.8%(前年同月56.7%、前月50.9%)。負債100億円以上の大型倒産はなく、最大でも褐テ賀建設(長崎県諌早市)31億0,700万円。負債10億円以上は5件(前年同月5件、前月4件)。



【 見通し 】
九州の企業倒産は3ヶ月連続で100件を超え、連続前年割れもストップした。倒産原因別に注目すると放漫経営が増加の兆しである。(原因別構成比の数値が4ヶ月連続10%超え)。景気回復局面で見られる一時的倒産増加の様相に近い。ただ、一方で不況型倒産が多いという「ねじれ」現象があり、多くの企業が景気回復に取り残されているともいえる。いわゆる勝ち組、負け組がより鮮明になっていることが窺える。業種別では特に格差が拡がりつつあるのが小売業で、寡占化が進み、小規模小売業は当面倒産や大手による買収の波に晒されるであろう。また、原油高は多業種に亘って深刻な影響を及ぼしつつあり、今後、収益圧迫、採算割れによる倒産の増加は避けられないものと思われる。
 
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