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データ集計発表

2006年4月度 九州・沖縄企業倒産状況

(負債総額1,000万円以上)
〜  件数、負債、前年比、前月比とも全てで減少   〜

倒産件数 88件負債総額265億2,500万円
前年同月比 件数 5件減 5.4%減 (前年同月) (05年4月)     93件
負債 188億5,800万円減 41.6%減 (前年同月) (05年4月) 453億8,300万円
前月比 件数 4件減 4.3%減 (前月) (06年3月)    92件
負債 117億9,100万円増 30.8%減 (前月) (06年3月) 383億1,600万円

【 4月の特色 】
● 件数、負債、前年比、前月比とも全てで減少。
● 大型倒産はなく、最大でも第一運輸鰍フ負債50億円。
● 地区別では福岡県一極集中の傾向が弱まる。
● 原因別では売上不振が最多。採算割れが増加。不況型倒産は高止まり。
● 業種別では、建設業が最多だが減少。運輸業が増加傾向。
● 個人事業主の破たんが大幅に増加。
● 全社の従業員総数は8ヶ月連続1,000人を下回る。
● 法的倒産は全体の47.7%(前年同月51.6%)となり、やや減少。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況

【 概  況】
2006年(平成18年)4月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が88件で前年同月比5件(5.4%)減少、前月比では4件(4.3%)減少となった。負債額は前年同月比188億5,800万円(41.6%)減少、前月比では117億9,100万円(30.8%)減少となった。件数、負債とも前年同月比、前月比で減少した。100億円以上の大型倒産はなく、最大でも第一運輸(鹿児島市)の負債50億円。また、負債額10億円以上は7件(前年同月3件、前月7件)で、中・大型倒産が減少した。
地区別では件数で大分、沖縄の前年比増加が目立つ。負債は福岡の減少が全体の負債額を押し下げた。福岡県が全体の38.6%を占め地区別1位は不動だが、福岡一極集中の傾向が弱まった。
原因別は、売上不振、採算割れが増加した半面、資本過小、焦付き・連鎖が減少した。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付・連鎖、回収遅延)は66件で全体の75.0%(前年同月69.9%、前月72.6%)を占め高止まりが続いている。
業種別は、建設業が34件(構成比38.6%)でやや減少したものの他業種を圧倒、依然として不況業種の代表格といえ、とりわけ建設業の中では土木工事の増加が目に付く。次に小売業20件(22.7%)と続く。
規模別は、個人事業主の破たんが増加。従業員別で最小枠の9人以下が71件(構成比80.7%)で大半を占めている。従業員総数は980人、8ヶ月連続で1,000人を下回った。平均従業員数は11.1人。
法的倒産が占める割合は47.7%(前年同月51.6%、前月63.2%)となり減少した。破産が圧倒的に多い傾向は続いている。

【主要破たん企業】
第一運輸(株)(鹿児島市、負債総額50億円)
 3月31日、4月3日に不渡りを出し事業を停止、4月21日鹿児島地裁より破産手続開始決定を受けた。千石運送から分離し、鹿児島牛乳輸送(株)として1963年設立、その後現商号に変更した一般貨物自動車運送業者。東京、大阪、福岡など主要都市に営業拠点を配し、大型トラック170台を有し、福山通運など大手運送業者を受注先に県内トップクラスの業容を誇っていた。しかし、1993年、1994年に関連会社が破綻し多額の保証被りが発生、昨年12月には受注先に大口焦付きが発生。原油高騰も追い討ちをかけ今回の事態となった。

(株)原田貞良商店(福岡市、負債総額27億6,800万円)
 4月17日福岡地裁に民事再生手続開始を申し立てた。1937年3月個人創業、1953年3月法人化した日用雑貨の卸商社。北部九州を中心に九州・沖縄の大手スーパー、ホームセンターなどを対象に化成品、荒物などを販売、2000年2月期には102億円の売上高を計上した。しかし、その後同業者との競合などから売上高は下降線を辿る中、オサダ、こうか、ニコニコ堂、ビックバンなど相次いで大口焦付きが発生し資金繰りは急速に悪化。人員削減や事業所閉鎖など打開策を講じていたものの、取引先から支払条件の変更を申し出られ遂に行き詰った。

(株)上田商店(熊本県菊池市、負債総額20億1,400万円)
 3月22日熊本地裁より破産手続開始決定を受けた。1987年12月設立。「スーパーU」の屋号で菊池店を皮切りに出店を重ね、最盛期には県内に6店舗を配し44億円の売上高を挙げていた。しかし、商圏内に大型店が相次いで出店し客足を奪われ売上高は減少、積極展開が裏目となり設備投資に伴う借入金が収支を圧迫。1998年より店舗の閉鎖、売却など合理化を進めたものの、売上高の落ち込みが激しく資金面の是正が困難となり、昨年からはスーパー事業から事実上撤退していた。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況

【 地区別 】
地区別の件数で前年同月を上回ったのは熊本、大分、宮崎、沖縄の4県で、他は前年を下回った。とりわけ、大分、沖縄の増加が目立つ。福岡県が34件で構成比は全体の38.6%を占め、地区別1位は不動だが、前年比で10.9ポイントも減少しており、福岡一極集中の傾向が緩和された。
負債額は熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の5県で前年を上回ったが、前年、松屋関連事業組合(負債259億1,200万円)など大型倒産が集中した福岡の減少が大きく、全体の負債額を押し下げた。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況

【 原因別 】
原因別は、売上不振の54件が最多で構成比は61.4%。以下、放漫経営11件(12.5%)、採算割れ7件(8.0%)と続いている。採算割れの増加が目に付く。前月比では焦付・連鎖が13.2ポイントの大幅減となった。不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦付・連鎖、回収遅延)は66件で全体の75.0%(前年同月69.9%、前月72.6%)を占め、高水準が続いている。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況

【 業種別 】
業種別は、建設業の34件(構成比38.6%)が最多で、2位以下を大きく上回る傾向が続いている(建設業の内訳は、土木工事が16件で大幅に増加し最多)。次に、小売業20件(22.7%)、卸売業、サービス業が同数11件(12.5%)と続いた。構成比は建設業が減少した半面、運輸、製造業が増加した。業種によっては着実に原油高騰が経営を圧迫してきている。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況

【 規模別 】
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況個人は、18件で全体の20.5%。法人は70件で資本金別内訳は、499万円以下が24件(27.3%)で最多。次に1,000万円〜4,999万円が23件(26.1%)と続く。1億円以上は3件。株式会社に多い資本金1,000万〜4,999万円の枠が大幅に減少した反面、個人事業主の枠が大幅に増加した。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況従業員別では、9人以下が71件(前年同月75件、前月64件)で全体の80.7%を占め最多。従業員100人以上の破たんは2件であった。
全社の従業員総数は980人(前年同月703人、前月900人)で、8ヶ月連続1,000人割れだが増加傾向。平均従業員数は11.1人。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況業歴20年以上が43件、構成比は48.9%で、11〜19年が30件(34.1%)と続き、順位に変動はなかった。20年以上枠が減少し、11〜19年枠が増加した。50年以上の老舗は6件(前年同月10件、前月6件)。最も長い業歴は69年であった。
2006年4月九州・沖縄企業倒産状況負債1億円未満が54件、構成比61.4%(前年同月57.0%、前月43.2%)。負債額10億円以上は7件(前年同月3件、前月7件)。負債100億円以上の倒産はなく、最大でも第一運輸梶i鹿児島市)の50億円。小型倒産が占める割合が増加した。


【 見通し 】
3月に6ヶ月続いていた前年割れが途切れたが、4月は再び前年割れとなり、対前年で比較すると倒産減少の傾向が続いているといえる。ただし、売上不振を筆頭に不況型倒産が多いことは、主に大企業に見られる一部の勝ち組に押され、構造的に売上高および収益を確保できない中小企業が破たんに追い込まれるケースが多発しているためだ。九州地区での県を跨いだ銀行再編が始まり、体力増強した銀行が融資先を選別し、今後、グレーゾーンに位置づけされていた企業への融資ストップや、融資枠の削減など融資姿勢悪化の可能性も少なくない。従って、短期的には小康状態が続くが、中期的には倒産増加の局面も考えられる。
 
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