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データ集計発表

九州管内での経済動向及び倒産状況
1年をふり返って

【福岡地区】
オリンピック誘致失敗の現職破り“新市長誕生”

11月、任期満了に伴う福岡市長選挙が行われた。3選を目指す現職の山崎広太郎氏が元西日本新聞記者の吉田宏氏、前市議の高山博光氏ら5人を迎え撃つ格好。山崎氏は選挙戦当初、自民党や地元財界が推薦を見送るなど苦戦、終盤になってようやく推薦を取り付けた。選挙戦が進むにつれ、民主党推薦の吉田氏との一騎打ちの様相となり、無党派層がどちらに振れるか、投票率の増減が注目された。11月19日の投票日には当日有権者数108万9,013人のうち、投票率は前回を10.11ポイント上回る42.57%となり関心の高さを窺わせた。結果、吉田氏が山崎氏に2万票の差をつけ勝利、新市長の誕生となった。同時に有権者は山崎市政に対し不信任を叩きつけた。
山崎氏の敗因は支持団体の出遅れが原因だけではないだろう。一つはオリンピック誘致による暴走だ。国内候補地を東京と争い敗れたが、勝敗が問題ではない。福岡市では大きな盛り上がりがないばかりか市民からは11万人を超える反対署名が提出される始末。地元企業、市議会も冷ややかな雰囲気の中、誘致合戦が進められ、市民の声を無視した暴走は市民の嫌気を誘った。また、人工島事業への取り組みなど初当選時の公約との乖離が目立ち始めてきたことも否定できない。根本には多額の借金を抱える市財政へのメスの入れ方への不満がある。福岡市職員の飲酒運転による幼子3人死亡事故もイメージダウンに追い討ちをかけた。
これに対し吉田氏は若さと人工島問題など山崎市政への批判をアピール。あまり政党色を出さない戦術。現職不信任票、無党派層を取り込んだ。地元財界の支援を得ずに当選したことは稀有であり画期的といえる。企業や組織・団体主導の選挙や政治の終焉を意味するのか。新生吉田市政は少数与党でもあり市政の舵取りは難しいが、山崎氏の二の舞にならないことを望む市民は少なくない。

地銀に「越境型再編」の波

有力地銀である福岡銀行(福岡市)は5月、熊本ファミリー銀行(熊本市)との経営統合に合意したが、10月には九州親和ホールディングス(長崎県佐世保市)と業務・資本提携を結び、営業地域の拡大を目指す全国でも際立った積極姿勢をみせた。またライバル行である西日本シティ銀行(福岡市)は、金融庁から早期是正措置を受けた豊和銀行(大分市)の総額90億円の第三者割当増資のうち30億円を引き受けるとともに人材のレベルアップなど今後は連携を進めていく。
こうした県境を越えた所謂“越境型再編”の動きは、地方中小都市の人口の減少や経済市場の縮小、さらにはメガバンクによる営業攻勢の対抗手段として一足先に不良債権処理が済んだ地場有力地銀が攻めの姿勢に転じた自然な流れである。これまでの地銀再編は弱者連合型が少なくはなかったが、近年の中核都市に至る景気拡大や株価回復にともない体力増強を先行させた福岡銀行を始めとする有力地銀は、不良債権処理が後手にまわり財務が劣化している他行に手を差し伸べる格好で市場拡大を狙う“地銀再編第二章”の年になったとも云え、特に東日本と比べ九州の地銀再編は加速化した。
福岡銀行は、来年4月2日熊本ファミリー銀行と共同持ち株会社「ふくおかフィナンシャルグループ」を設立。九州親和との提携が経営統合へと発展すれば3行合計の総資産が約11兆5,800億円に達し、地銀最大手の横浜銀行(横浜市)を抜き首位に躍り出ることとなる。

【北九州地区】
新北九州空港開港

3月16日、新北九州空港が開港した。3月15日で閉港した旧北九州空港(小倉南区)の代替として東へ約8キロ先、北九州市と福岡県苅田町沖の周防灘に建設された海上空港である。着工は平成6年。事業費約1,024億円。2,500メートルの滑走路を持ち、羽田、名古屋(小牧)、沖縄の国内線のほか、中国・上海、ロシア・ウラジオストクの国際線も運航。日本航空、ジェイエア(JALグループ)、日本トランスオーシャン航空(JALグループ)、中国南方航空、ウラジオストク航空の他、ギャラクシーエアラインズ(貨物)や同空港開港にあわせ参入したスターフライヤーが乗り入れる。同空港の最大のポイントは、空港運用時間。午前5時〜翌朝2時が運用可能で、深夜・早朝の旅客機、貨物便にも対応でき、九州・山口では唯一の21時間運用の空港。年間約100万人の利用客を見込み、関門地区の活性化を担うものとして関係筋からの期待も大きい。
開港から9ヵ月経過した12月18日で乗降客が100万人を突破。北九州市が目標にしてきた「初年度100万人強」をクリアした。旧北九州空港の年間乗降客数は約30万人で新空港はその4倍近くになる見込み。鉄道の乗り入れがなく、辛口の評価もあったが、使いやすななどが利用者の評価を得たようだ。

超高層マンション建設ラッシュへ

北九州・小倉での20階以上の超高層マンションの建設及び計画が目白押しである。平成15年3月のメディックス三萩野(地上27階建て、東宝住宅・北九州市住宅供給公社)を皮切りに、同17年6月には旧ハローワーク小倉跡地にJONAI TOWER (27階建て、123戸、みくに産業)が建設。今年は三萩野交差点そばにメディックス三萩野と向き合う形で「ORIENT BLD NO.65 CROSSTOWERS」(235戸、賃貸マンション、オリエントキャピタル)が建設された。オリエントキャピタル小倉中心部の東映会館跡地には20階建ての「No.63 ORIENT CAPITAL TOWER」(20階建て)も建設中。同ビルは、大型駐車場を完備し、商業施設等のテナント、2Kタイプの単身者マンション225戸からなる複合ビルとなる。また、同複合ビル近くの「ガーデンホテル紫川」に跡地にはアイディーユー(大阪)とノースナインが施主の高級分譲マンション「小倉タワー」(28階建て)が建設中で、来年11月末の完成を目指している。
高級賃貸が特色の徳増興産が、小倉北区馬借の医療センター近くで、トーマスタワー(25階建て)を建設中。1〜2階が駐車場、3〜4階が「華の湯ビラ馬借」、5〜10階が高齢者向け優良賃貸住宅(2LDK)、11〜14階が特定優良賃貸住宅(2LDK)、15〜17、20階が一般賃貸住宅(1DK)、18〜19階が短期宿泊施設(ウィークリーマンション)、21〜25階がオーダーメードの賃貸住宅で、これまでにない賃貸マンションとなる。
さらにJR西小倉駅前近くリバーウォーク北九州向いに地上40階建てのマンション建設計画があり、地区市街地再開発準備組合の新計画が明らかになった。

【久留米地区】
景気回復の足取り重く・・・倒産再び増加

平成18年度における筑後地区倒産件数及び負債総額は、再び増加に転じた。平成18年1月〜平成18年11月の11ヵ月間の集計で、倒産件数及び負債総額とも、既に前年度(平成17年1月〜平成17年12月)を上回った。倒産件数は75件(前年比15件増加)、負債総額は180億5,000万円(前年比約33億円増加)。今年10月に新運輸(株)(大川市、負債総額29億円)と福陽製紙(株)(八女市、負債総額23億2,300万円)2件の大型倒産が発生している。業種こそ異なるものの通算業歴は50年以上で従業員数も100名を超える等各地区において相応の業容を有していた。
また、過年度の設備投資が負担になっていた事や昨今の原油価格の高騰に伴う収益悪化が原因の一因となっているなど幾つかの共通点があった。知名度に不足はないものの環境変化への対応の遅れから、最悪の事態となったケースといえる。
その他負債総額10億円を超える倒産は(株)マルクス(三井郡、負債総額18億円)、教楽木建設(八女市、負債総額14億5,000万円)、志岐木工(株)(筑後市、負債総額13億円)の3件であった。また、原因別では受注・売上不振を要因とした倒産が筆頭であり倒産増加の背景には売り上げ確保に苦慮している地場企業の実情が垣間みられ、筑後地区における景気回復の実感は薄かった。

【佐賀地区】
ゆめタウン佐賀 オープン、大型店の競争激化

九州最大規模の大型商業施設「ゆめタウン佐賀」が12月7日、佐賀市兵庫町にオープンした。店舗面積4万9,200uは九州最大級。5日プレオープンの午前10時の開店前には、前日から並んだ買い物客ら約3,000人が行列を作った。運営会社のイズミ広報課は「プレオープンでの開店待ちの客数は過去最高」と発表した。
ゆめタウンは同地区の中核施設。国内でも珍しい十字型のクロスモールが特徴で、家具のニトリ、玩具のトイザらスなど161の専門店が入居し、うち約90店は県内初登場となる。商圏人口は福岡県南部を含む60万人を設定し、年商は260億円を目指している。同店のテーマは「ストップ天神」。福岡市天神という県外への消費流出の歯止めを狙うが、10月末には佐賀市の「イオンショッピングタウン大和」が増床オープン、「モラージュ佐賀」では複合映画館が入居するなど12月22日に増床オープンし、近隣の大型競合店もそれぞれの独自性を色濃く打ち出しており、佐賀市を中心とした新たな流通戦争が本格的に火ぶたを切っている。
佐賀市全体の商業集積の魅力が高まることが期待されるが、反面では佐賀市中心部の空洞化は止まらない状態が続いている。約4割の店舗のシャッターが下りたままになっており、平成18年1月には佐賀市中心部のスーパー、老舗の(株)窓乃梅が破産手続開始を申し立て、市中心部と市郊外との明暗がより一層はっきりとなっている。

【長崎地区】
日本で初めてのまち歩き博覧会「長崎さるく博 ’06」

2006年4月1日(土)から10月29日(日)まで「長崎さるく博 ’06」が開催された。内容は『長崎遊さるく』(自由気ままに長崎散策)。ゾーン名【新地・唐人屋敷界隈】、コース名【媽祖様と唐りゃんせ〜唐人屋敷の歴史〜チャイナタウン長崎〜新地中華街界隈をぶらり散策】全42コースのマップどおりに、あちこち立ち止まりながらゆっくり歩いて1コース約1時間半。
『長崎通さるく』(長崎名物ガイドツアー)地元ガイドと一緒にまち歩きを楽しむ。ゾーン名【古賀・矢上・日見界隈】、コース名【長崎街道矢上宿歴史探訪〜江戸と長崎を結ぶ道〜日本一!長崎ペンギン水族館ツアー〜山・川・海の自然体験さるく〜400年の歴史を誇る植木技術と庭園〜古賀・植木の里散策】全31コース。
『長崎学さるく』長崎がもっと見えてくる!!専門家による講座や体験がセットになって、さらに深く探求できるメニュー。[長崎美人ここにあり]テーマ名【愛八VS凸助検番物語・稲佐お栄さん物語・お滝さんの恋体験・じぇひとん!女を美学・蝶々夫人を捜して】全74テーマ。
「長崎ランタンフェスティバル」や「長崎くんち」などの既存イベントに加え、わが国で初めて開催されたまち歩き博覧会『長崎さるく博‘06』でも県内外から多くの観光客を集客し、遊・通・学のさるくコースに約711万人が参加!212日にわたって繰り広げられた各種イベントは全国に発信することができた。

【佐世保地区】
親和銀行の再生に期待

長崎県北部の佐世保市に本店を置き総資産2兆5,000億円の地銀中位の親和銀行を傘下に持つ九州親和ホールディングスと九州地銀上位の福岡銀行(福岡市)、投資会社ジェイ・ウィル・パートナーズ(東京)との間で、今年10月13日不良債権の解決などを目的に業務・資本提携を行うとの発表があり、地元佐世保市で衝撃が走った。
長崎県北の基幹産業の観光、水産業の低迷など地域経済の景気回復は鈍く地元の活性化には親和銀行の安定が不可欠であるため、この業務・資本提携で地域経済にプラスとなることが期待されている。親和銀行をメーンバンクとする佐世保の業者らは融資の行方に不安感を持つものもある。
景気回復感に兆しが見えないなか、この業務・資本提携で取引先が切り捨てられないかとの不安も多く影響が心配されている。地元と共に歩む親和銀行の再生が期待されている。

【大分地区】
ダイハツ九州(株)誘致の経済効果

大分県は『新産都』といわれる程、鉄鋼・化学・機械・造船・半導体など製造業が集積している。また、近年では景気回復のけん引役として更なる企業誘致に注力し、誘致件数は年々増加。民間企業の設備投資が大分県の経済成長を押し上げ、平成18年3月に内閣府が発表した平成15年度全国都道府県の県内総生産では実質経済成長率及び名目経済成長率ともに全国トップであった。
その中でも平成16年12月に中津市へ進出したダイハツ九州(株)(大分県中津市昭和新田1番地、東迫旦洋社長)は最も経済効果を上げている業者の1社といえる。好調な生産状況を背景に生産台数は当初の15万台体制を大きく上回る25万台、従業員数に至っても1,000名から2,100名と倍増している。また、今年10月には本社工場敷地内に第二工場の建設を発表。軽自動車人気による高負荷状態が続く他既存工場の軽減を図ったもので『高効率な軽自動車の生産を実現するシンプル&スリムな工場』をコンセプトとしている。
第二工場は用地面積50万u・建屋面積5万u・生産能力23万台・設備投資235億円・従業員数900名で、来年末の操業開始を予定している。新工場の完成により従業員数3,000名・生産50万台体制が整うダイハツ九州(株)が、大分県に大きな経済効果をもたらすものと期待される。

【熊本地区】
稀に見る、日産車ディーラー(地場資本系)の法的整理

(株)日産サティオ熊本(熊本市)が11月30日に特別清算手続開始を申し立てた。(負債約13億円)。全国でも稀なディーラーの法的整理だっただけに、地元紙にもとり上げられるなど関心度は高かった。あのカルロス・ゴーンによってV字回復を遂げた、という印象が焼き付いている「日産」の地場資本系ディーラーだったことも、ある意味、興味をそそったようだ。
当社は大衆車の代名詞「サニー」を看板車種に最盛時には40億円を超える年商を上げていた。しかし近年はセダン離れ、消費不況の中での買い替えサイクルの長期化、軽自動車の大型化などを背景に、実績は20億円台にまで落ち込んでいた。また昨年12月以降、メーカー主導によるメーカー系ディーラーのテコ入れ、再編が進められ、地場資本系ディーラーにとっては逆風ともいえる商環境へと様変わりしていた。
そして乱立する同業他社との長期にわたる値引き競争で体力を消耗していたのも否めない。「共食いも避けられない情勢」とは大袈裟かもしれないが、乱立している各自動車ディーラーをみる限り、今回のような法的整理のケースは今後も起こりうるといえそうだ。

(株)飯田工業所(八代市)〜江戸時代創業の老舗の破たん

江戸時代後期創業の老舗で、当地区日本一の生産を誇るイ草の「い草染土」を主力製品に展開。イ草用のほか、道路舗装用や肥料・飼料用の各種石灰(タンカル)の製造も手がけ九州一円に販売し、最盛時には19億円超の売り上げを上げた。しかし、住宅様式の多様化、中国産など海外産に押され、国内産い草の需要は減少し「い草染土」も売り上げ減少を余儀なくされた。新幹線や西廻りバイパスなどの工事需要で安定した供給を維持していたタンカル製造販売で、何とか実績をカバーしてきたが、旧工場設備の老朽化に伴うメンテナンスなどで借り入れ依存度を強めていた。平成11年頃には主要取引先に対し支払い条件変更を要請するなど資金面へのシワ寄せが表面化。慢性的な旧工場へのメンテナンス費用の削減、生産効率の向上を図るため、平成14年6月に新工場を建設した。新工場は出来上がったが、工事需要は一段落し、同17年期年商は11億円弱にまでダウン、設備投資に費やした借入金は30億円にまで膨れていた。同18年4月には大手取引業者と業務提携を進めていたが、結果的に5月に営業譲渡型の民事再生手続開始申立といった他力再建へと踏み切ることになった。製造業の設備投資は不可欠であるが、時期を誤ると債務を膨らませ資金繰りを悪化させる。江戸時代創業の老舗もこうした形で幕を閉じた。

【宮崎地区】
宮崎県官製談合疑惑

宮崎県発注の橋梁設計業務入札を巡って官製談合が行われたとして、11月16日宮崎県土木部長他、県幹部2名、業者など7名が競売入札妨害の疑いで逮捕されたのを発端として、12月8日までに安藤前知事など総勢16人の逮捕者がでるなど、過去の県政に例を見ない不祥事に発展した。その中で中心的な役割を担っていた設計コンサルタント会社がヤマト設計(株)である。同社は昭和55年7月東京都に本店を置き鋼構造物の設計会社として設立、その後コンクリート構造物の設計へと進展した。同60年からはソフトウエアーにも取り組み、その技術力は高く評価され、平成元年には宮崎県の誘致企として立地、平成2年10月には現宮崎支店社屋が完成し、同13年度では計算ソフトの開発など宮崎支店のみで年商3億円内外を計上していた。近年は公共工事削減の影響から受注不振の時期もあったと聞かれ、同17年6月期では全社で売上高9億円内外を計上したが当期損失で終わるなど受注に焦りもあったものとみられる。
そのような状況下、昨年9月の台風14号の災害復旧工事で宮崎土木事務所が発注した県道鰐塚山田野停車場線の橋梁設計業務に伴い談合疑惑が発覚。各報道機関の発表によると、入札には5社が参加しヤマト設計(株)が予定価格の約94%に当る690万円で落札している。逮捕後は、容疑者1名を除き全員が容疑をほぼ認めているとされていた。また、その後の捜査により新たに別発注の橋梁設計2件にも疑惑が浮かび、前出納長江藤容疑者、県環境森林部長等、新たな逮捕者が出るなど事件は拡大の方向へ進み、一連の事件の背景にあった「天の声」の基とされた安藤前知事の逮捕へ至っている。
これらの背景には公共工事主体の土木設計業界の厳しい状況があったと言われているが、前知事当選後にヤマト設計(株)から提供されたとされる2,000万円の資金の流れ、前県知事の選挙指南役とされていた石川氏への5,000万円の資金の流れの他、「天の声」の立証など様々な疑惑が残されており、全容の解明までには相当の時間を要するものとみられる。しかし、景気回復が遅れている地方経済の中、早急な県政の信頼回復が望まれているが、完全な全容解明が県民に対しての責務でもあると思われる。

【鹿児島地区】
大型ショッピングセンターのオープン続く

2011年春の九州新幹線全面開通を睨み、鹿児島中央〜新八代間が部分開通したのが2004年3月であった。この開業をきっかけに同年9月には鹿児島中央駅前に約190のテナントを有した複合商業ビル「アミュプラザ鹿児島」がオープン。翌2005年4月、ウォータフロントに海の駅と称し鹿児島らしさへのこだわりを掲げた「ドルフィンポート」が完成。そして、本年に入り、流通業界の競争激化は本格化。予定されている大型商業施設の先陣を切る形で、9月29日にキャナルシティ博多などを手がける福岡地所がベスト電器南鹿児島店を核店舗に「スクエアーモール鹿児島宇宿」を開業。
10月14日には、大和工商リースが遊園地跡地に東宝系のシネマコンプレックス(複合映画館)TOHOシネマズ与次郎を核とする「フレスポジャングルパーク」を開業。更に、2007年6月以降には、流通最大手イオングループのイオン九州が「イオン鹿児島東開ショッピングセンター」の出店を決定し、県内最大の商業施設が誕生する。
また、Misumiは九州最大級の大型書店を核に、文化性やくつろぎ感を重視した「ライフスタイルセンター」と呼ばれる商業施設の同年秋のオープンを目指す。一方、九州地区でイオンに対抗し、大型ショッピングセンター「ゆめタウン」を展開するイズミも既に用地確保に動くなど流通業界の激戦がはじまった。

鹿児島県北部豪雨災害発生〜被害額134億5,483万円
(民間住宅等を除く)

7月18日から降り始めた雨は、梅雨前線の活発により鹿児島県さつま町紫尾山で1,237Mを観測。この豪雨により鹿児島県川内川流域、米ノ津川流域などの各地で堤防からの超水が発生したほか、各地で土砂災害も発生した。鹿児島県のまとめによると被害概要としては人的被害:死者5人、重傷者2人、軽傷者17人。建物被害:建物全壊89棟、半壊182棟、一部破損227棟、床上浸水1,461棟、床下浸水1,499棟。民間住宅等を除いた総被害額は134億5,483万円(内訳:土木関係47億7,437万円、農業関係41億8,158万円、商工観光関係32億6,884万円)と多大な被害をもたらした。
この状況に対し、鹿児島県は生活再建支援対策本部を立ち上げ、被災者の生活支援と災害復旧に着手。また、平成18年度一般会計12月補正予算案に県北部豪雨災害関連として66億100万円(激特事業費33億2,800万円、災害復旧事業費など32億7,300万円)を計上している。今回の災害で、全国的にも話題になりつつあるダムの在り方や河川改修の必要性など、多くの問題がクローズアップされた。

【沖縄地区】
沖縄県内のゴルフ場倒産では過去最大級

県内では過去3番目、ゴルフ場倒産では過去最大級の負債252億円で倒産した(株)パームヒルズゴルフリザートが12月12日に東京地裁へ民事再生手続開始を申し立て、同日保全命令を受けた。
当社は高倉不動産(株)として昭和32年6月に設立。設立当初は不動産賃貸、分譲マンション業等の不動産業を手がけ、他に婦人服小売業も行っていたが、平成元年3月には婦人服小売事業を中止、同年8月に商号を高倉不動産(株)から(株)高倉コーポレーションへ変更した。那覇市などで賃貸物件を建設するなど積極的な不動産投資を行い、同3年には約20億円を投じて「パームヒルズゴルフリゾート」の名称で18ホール、パー72(7,050ヤード)のゴルフ場をオープンした。設備グレードは沖縄県内上位クラスに位置づけられ、戦略性に富んだコースで、近年はゴルフ場事業の収入を中心として、同12年3月期の12億4,200万円内外の売上高を上げていた。その後、同13年には米国中枢テロの影響で、観光客数が一時的に大きく落ち込んだ影響や、近年は同業者との競合によるプレー料金の値下げなどから同17年3期の売上高は8億6,900万円内外に落ち込み、貸倒引当金の計上により23億4,400万円内外の当期損失となるなど、苦しい経営を余儀なくされていた。
同18年3月には現商号へ変更し運営してきたが、一部の旧会員が預託金の返還を求め仮差し押さえを行うなどしたことで、今回の措置となった。なお、今後についてはゴールドマン・サックスのグループ企業の支援のもとで再建を目指していく。
ゴルフ場関連では平成15年1月海邦興産の負債総額160億円内外や同17年5月の負債総額173億円内外をはるかに上回る過去最大の倒産となった。

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