【 見 通 し 】
◯ 件数は、17ヵ月連続前年割れ。
◯ 負債は100億円以上の破たんは0件(前月1件)。最大でも30億円規模。
◯ 負債1億円未満は66件。構成比は64.7%で10ヵ月連続過半数。
◯ 件数の前年超えは福岡、熊本の2県で、他は前年割れ。
◯ 負債額は福岡、熊本、長崎の3県が前年超え。
◯ 不況型倒産は79件で全体の77.5%(前月58.9%)と大半を占める。
◯ 業種別では、建設業が48件で全体の47.1%(前月41.1%)依然として高水準。
◯ 従業員9人以下が81件(79.4%)。総従業員は2ヵ月連続1,000人割れ。
◯ 法的倒産は37件(破産30件、民事再生4件等)構成比は36.3%(前月34.6%)。
【 概 況 】
2004年(平成16年)12月度の九州・沖縄地区の企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が102件で前年同月比14件(12.1%)減少し、17ヵ月連続前年割れとなった。前月比では5件(4.7%)減少した。
負債額は前年同月比では568億9,500万円(71.9%)の減少、前月比では73億0,400万円(24.7%)万円の減少となった。前年比が大きく減少しているのは、前年同月奥別府ニュータウン(大分県別府市・負債429億円)が負債額を押し上げていたのが要因。負債10億円以上の破たんは5件(前年同月8件、前月5件)で、負債100億円以上の大型破たんはなく、最大でも樺ゥ日セラテック(熊本県八代市)の30億3,000万円。負債1億円未満は66件で構成比は64.7%(前年同月60.3%、前月66.4%)と10ヵ月連続で過半数を占め、小口破たんは高水準で推移。
地区別では件数で前年を上回ったのは福岡、熊本の2県。福岡県が45件で全体の44.1%を占め地区別1位は揺るぎない。
原因別は、不況型倒産(売上不振、採算割れ、焦げ付き・連鎖、回収遅延)が79件と全体の77.5%(前年同月78.4%、前月58.9%)と高止まり傾向。
業種別は、建設業が48件と最多。構成比は47.1%で依然として不況業種の代表格といえ、建設業の中でも土木工事が増加し、次に建築工事、以下は専門業種に分散。製造業は前月比倍増したが近時、高水準の小売業、サービス業には届かない。
規模別は、資本金別では個人形態が14件(13.7%)。法人では、資本金1,000万円〜4,999万円が42件(41.2%)と最多。次に499万円以下30件(29.4%)が続いている。従業員別では9人以下の零細企業が81件(79.4%)で最多。従業員総数は869人で2ヵ月連続1,000人を下回った。1社当たりの従業員数は8.5人(前月7.8人)。
法的申請件数は37件で全体の36.3%(前月34.6%)。内訳は自己破産が30件で最多、次いで民事再生4件と続く。
【 見 通 し 】
九州・沖縄地区の倒産件数は04年1月〜12月まで全て前年同月割れで、バブル崩壊後企業倒産が増加する前94年の水準にまで減少し、10年ぶりに年間1,500件を下回った。まさに失われた10年を象徴するする結果となっている。また、負債額でみると01年、02年、03年はそのまま歴代1位、2位、3位となっており、3年間で未曾有の大型倒産が多発。ペイオフ解禁など諸事情で金融再編が進む中、加速度的な不良債権処理を迫られた結果だ。04年は大幅に減少し、先送りとなっていたバブルの清算が収束に向かっているのは明らか。一方、不況型倒産は逆に高水準で推移している。景気が回復したことによる増収増益で倒産が減少しているのではなく、リストラの効果や各種資金調達手段の多様化などが要因だからだ。従ってバブルの清算は山を越えたといえるが、景況の底堅さは見受けられず、回復の足取りは重い。