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(株)志多組〜債権者説明会「民事再生は可能か…」


この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>

 九州トップクラスのゼネコンで8月8日東京地裁へ、負債総額278億円内外を抱え民事再生手続開始の申立を行った(株)志多組の債権者説明会が8月13日午後2時より、MRTmicc2階ダイヤモンドホール(宮崎市橘通西4-6-3)で行われた。会場には県内外建設業者500名以上が参加した。(株)志多組側は代表をはじめ役員2名、同じく民事再生手続開始の申立を行った中央コンクリ−ト工業(株)関係者2名、更に担当弁護士6名、会計士1名が出席し、2社のこれまでの経緯及び再建に向けた説明が行われた。冒頭に「今回の事態に深く陳謝いたします」と代表から謝罪の言葉から始まった。

「会社の経歴と概要について」

 昭和6年設計事務所、志多工務店を創業、昭和19年(株)志多高田組として法人化。同25年現商号変更後は土木建築を主たる業務として、同33年の福岡支店開設を皮切りに九州各県に営業所を出店し積極的に展開、宮崎県最大手の建設業者となった。また、多角経営を目指し、志多商事(株)、(株)中央技建の他3社を設立し、営業基盤を固めてきた。同63年には今回の大きな要因となった首都圏に東京支店を開設し、更なる飛躍を目指した。その後は、建築・土木工事が全売上高の9割強を占め、不動産賃貸業事業を併せた展開となっていた。東九州自動車道、宮崎県立図書館等、大型工事を数多く手がけるなど高い技術力と信用力を背景に、平成19年度完工高実績では九州管内ゼネコン第2位に位置するなど九州をリードする総合建設業者として高く評価されてきた。
 しかし、宮崎県内を中心とした公共工事が減少する中、近年では関東地区のビル・マンション建築工事に依存せざるを得ない状況が続き、同19年6月期売上高は過去最高の378億円内外を計上したが、その内東京支店の売り上げ比率は58%となっていた。

「民事再生手続開始の申立に至った原因」

 近時ではマンションの供給過剰、販売不振から請負代金の回収遅延、利益率の低下から財務内容は悪化し、平成20年6月期売上高は354億円内外を上げたものの、回収遅延や受注先の破たんから不良資産84億円内外を抱える状態に陥っていた。と言うのも、分譲マンションが好調であった同19年頃から受注先行による与信管理の甘さもあり、取引先からの度々にわたる手形ジャンプの要請を受けざるを得ない状況にあった。
 このような中、今年6月に破たんした(株)青木不動産、(株)ケイ・エス・シーに対して、請負代金25億円内外の焦げ付きが発生。この事態が明るみとなった以降、信用不安の拡大に加え、金融機関の対応の厳しさから借入金の借り換え等も難しくなり資金繰りは急激に悪化。更に前述の焦げ付きも回収の可能性が不透明となり、代表は「7月末までに資金繰りに奔走したが、8月11日決済に向けた資金調達もできず今回の事態となった」とコメント。

「再生計画案の骨子(申立書より)」

(1)大型不採算工事を圧縮し直接利益率の向上を図り人員削減等の組織改編に取り組み、再生計画認可後の事業利益をもって配当を行う。
(2)再生債権者から相当額の債務免除を受けるとともに、残債務の弁済条件の変更を要請する。
(3)別除債権については、事業継続に不可欠な資産に対し、担保権の実行猶予を受け、弁済条件につき合意を求める。また、資産及び事業価値を適切に評価するスポンサー候補を募っていく。

「民事再生手続の流れ」

 今後の民事再生手続の計画では、8月中旬に再生手続開始決定及び再生手続開始決定通知の発送、9月中旬債権届出期限、11月初旬再生計画案の提出、平成21年1月頃債権者集会及び再生計画認可決定、認可決定の確定、計画の遂行、再生手続終結決定の予定が発表されたが、前述の再生計画案及び具体的な説明はなかった。「今後生じる債権等について」8月8日以降の債権に関しては、現金及び廻し手形による支払いとして、毎月15日及び末日締め各15日払いで行い工事の継続と協力の要請があった。しかし、再生に関しての方針等は物足りなさを感じ、質問も相次ぐなど内容的には具体性に欠ける説明会であった。

 
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