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(株)矢緒企画の倒産で新たな与信管理体制が重要視


この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>

6月5日、大牟田地区唯一のマンションデベロッパーである(株)矢緒企画(福岡県大牟田市)が事業を停止、負債総額60億円内外を抱え破産手続開始の準備に入り事実上幕を閉じた。

【不動産ミニバブルの崩壊で】

福岡県下のマンション業者の倒産はいつ以来だろうか。福岡地区の不動産は一時期天神西通りのある物件に端を発して不動産価格が急騰、福岡もミニバブルの再来かともささやかれ、投資用マンションも活況・分譲マンションも比較的順調な状況が続いてきた。さらにはマンション用地があればすぐに買い手がつくなど買いたくても物件がないといった状況であった。しかし、アメリカのサブプライムローン、さらには改正建築基準法の影響などから不動産を中心にデベロッパー・建築会社の市況が一気に悪化してしまった。(株)矢緒企画のケースでは平成19年11月期には過去最高となる69億円内外の売り上げを確保していたが、その後の環境の変化についていけず、当然販売面にも影響を受けていった。さらには、関連会社を含めた借入金の負担から一気に資金面の影響を受け、6月5日の決済を控え最終決断を下したようである。

【今回の教訓からみると】

企業の内容を把握するには前年度の決算では判断できないということである。特に売り上げ・利益・自己資本率がまずまずの水準でも判断材料にはならないということだ。現状の販売状況(在庫)・受注状況、今後の計画に対する資金対応力などあくまでも今後の動向を把握しないと企業の将来的な判断はできなくなっている。今回の当社の倒産で某社が大口不良債権発生?との問い合わせも増加している。デベロッパーからの回収条件などで当然金額に変動はあるとみられるがいずれにしても大口の不良債権が発生していることは間違いないようである(近々債権者名簿で掲載予定)。また、与信管理は資材業者であれば当然の如く、工事業者の信用調査をするのが当然であったが、現在ではその元請け業者、さらには元請け業者の受注先がマンション業者に偏っていればそのデベロッパーの信用調査をしないと与信管理はできないようになってきている。そして、地場業界でも種々の業界でうわさや動向が注目されている企業も多くなっており、今後もいろんな形での淘汰も予想され、改めて与信管理が重要視されている。

 
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