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(株)アリサカ〜過剰投資の行き着いた先は・・・


この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>

 5月28日、宮崎県を代表するアミューズメント施設運営会社の(株)アリサカが負債総額213億円を抱え宮崎地裁へ会社更生手続開始の申立を行った。同社はゲームセンター、ボウリング場、スーパー銭湯等のアミューズメント施設を宮崎県はもとより九州地区で22店舗、また九州以外でも20店舗を展開。昨年だけで8店舗を出店したが、一方、その拡大路線には常に資金調達での苦慮がつきまとっていた。

【単独店舗から大型複合施設へ】

 当社は昭和51年、有坂代表が娯楽施設向けに娯楽遊戯機械等のレンタル業を目的に個人創業。昭和53年の法人化を機に宮崎市や福岡市にゲームセンターやカラオケの直営店舗を出店していたが、平成4年以降は業容拡大を狙い、単独出店していた業態を複合的に集結させた大型アミューズメント施設を手がけ業容を拡大、ついに平成14年JASDAQ上場を果たした。JASDAQ上場後は関東・中部地区へも次々に出店を重ね拡大路線を更に推し進めていた。一方、店舗は大型化しており、1,200坪以上の大型店で約7億円、中型店で約4〜5億円と出店に伴う投資額も過大化していた。

【過剰投資の始まり】

 この頃から大手都市銀行や地元銀行を中心としたシンジケートローンにより活発な資金需要に対応してきたが、過度な出店に加え既存店舗でも新機種導入など資金需要は増すばかり。また一部では不採算店舗も出始め次第に収益確保は困難となり、資金不足に陥って行った。そこで資金不足を解消する為にとった手段とは、新規出店を繰り返し、出店に伴う借入金で不足資金を穴埋めする悪循環、いわば当社の資金繰りは過剰な投資により支えられるという最悪の事態を繰り返し、これが多額の借入金やリース債務等を更に肥大化させる結果となった。
 また、借入金が増加する中、社有不動産の担保余力も乏しくなり、新たに資金を調達するには、設備資金といえども短期借入金や長くとも4〜5年返済の借入金で調達せざるを得ず、結果的に月々の返済額増加を招いたうえ、既存取引行からの追加融資も困難となってきた。日を追うごとに資金繰りは悪化し、今年4月主力行に対し既存行以外とのシンジケートローン組成を依頼したが、ここまでの事態とあらば主力行も冷ややかな対応をせざるを得なかった。

【粉飾決算発覚、上場廃止、そして会社更生手続開始申立へ】

 会社更生手続開始申立前日の5月27日、JASDAQより当社の監理ポスト割当及び上場廃止決定が相次いでリリースされた。「店舗改装費についての架空取引計上、棚卸資産である景品在庫金額の過大計上等」が継続的に行われており、実質的な財務体質は大幅な債務超過に陥っていた事が理由である。粉飾決算が明らかとなったことで対外的信用は一挙に失墜、翌日の会社更生手続開始申立へと繋がった。

【今後は・・・】

 申立書によると第一に自力再建を目指すという。(1)更正担保権は10年以内の分割による全額弁済 (2)一般更正債権は80%カットで残りは10年間分割弁済(3)100%減資し新株発行(4)不採算店の閉鎖、一部既存店や機器の売却。以上が更正に向けた骨子の大筋で、加えて自力再建を第一としたが、6月9日開催された債権者集会では、破たんの経緯に加え今後の方針ついて、保全管理人は「スポンサーを選定する方向」と事業譲渡などを念頭に於いているとコメントするなど、自力再建は困難な状況を露呈した。
 一方で、アミューズメント施設市場におけるシェアはセガ、ナムコ、タイトーといったゲーム機器メーカー中心の構成。右肩上がりの拡大路線を走ってきたとはいえ当社の市場占有率は1%程度。勝ち残るには新規出店や人気ゲーム機器の導入など設備投資が必須の業態であるがゆえに、資金力の差が歴然である大手競合他社との狭間でも自力再建は困難な状況であり、新たなスポンサー企業選定も含め、今後の展開が注目されている。

 
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