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三苫舗道(株)〜またもや粉飾決算


この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>

 5月15日、福岡地裁に民事再生手続開始の申立を行った三苫舗道(株)(福岡市西区)は負債総額7億5,298万円を抱え事実上倒産した。4月11日に破産手続開始の申立を行った中央舗道(株)(福岡市東区)に続く舗装工事業者の倒産で業界の厳しさが深刻化している。

【業界の老舗として基盤は確立していたが】

 昭和40年3月に創業、同54年12月に法人化した地場老舗の舗装工事業者で、当初は糸島郡二丈町を本社としていたが、同56年に現在の福岡市西区に移転、西部地区を主力に業容を拡大してきた。

【経営審査対策の粉飾決算?】

 最終的には5月2日に金融機関からの支援が突然拒否されたため5月15日、20日の決済が不能となったと陳述しているが、それ以前に赤字体質が続き粉飾決算を行っていたことにそもそも起因している。中央舗道(株)(福岡市東区)も倒産後には大幅な粉飾決算が判明したが、当社の場合も大幅な粉飾決算を行っていた。

◎既往の業績 (単位/万円)
決算期       売上高             経常利益
           (実質決算)           (実質決算)
平成17年6月   6億5,948            442
           (6億5,672)           (△3,643)
平成18年6月   5億8,894            265
           (4億6,680)           (△8,001)
平成19年6月   6億1,494            294
           (4億6,368)           (△7,847)

 ここ3期の実質決算は減収を余儀なくされると同時に大幅な赤字であった。この判明した赤字決算も公共工事のランク維持のため無理をした赤字受注が要因となっていたが、売り上げもジリ貧となる中で次第に財務体質の劣化を招いたのである。平成19年6月期決算では最終的には特別損失(前期修正損、2億2,748万円)の計上から3億0,645万円の当期欠損、債務超過は2億3,042万円となってしまった。

【公共工事は依然厳しさを増す】

 この粉飾決算(売り上げ・利益)を行わなければならない企業は公共工事を主体とする業界にとっては深刻な問題である。経営審査対策のため赤字では指名に影響するから実質的には赤字であったにもかかわらず、必然的に黒字決算を繕っているのである。業界としては民間工事で受注を確保することは困難な状況であることはいうまでもないところであくまでも官公庁からの発注頼りなのである。このような背景が粉飾決算を余儀なくされるのが業界の体質である(すべての業者がそうではないのだが!)。
 事業存続を前提とした民事再生手続開始の申立であるので、今後、現状の体質の中でリストラを含めた大幅な合理化などを逸早く決断しないと体質は悪化していくばかりである。当社のケースでは粉飾して売り上げを作るのか、赤字受注を続けるのかいずれにしても企業経営としてはマイナスであったことは事実である。表面のほころびは必ずつけとして回ってくるのが世の中の常である。
 5月16日には債権者説明会が開かれたようであるが、「消滅型」の破産ではなく「再生型」の民事再生である。事業継続の為には相当の計画性がないと再生は難しいだろう。厳しい環境の中ではあるが、老舗の復権を含めて今後再生に注目が寄せられている。
 また、さらなる淘汰を含め業界の動きにも目が離せない。

 
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