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 トップ > 警鐘 >  <シリーズ> 激震走る!! 不動産・建設業界に倒産の嵐 〜破たんの真相〜 その3 (3/5)
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<シリーズ> 激震走る!! 不動産・建設業界に倒産の嵐 〜破たんの真相〜 その3 (3/5)


この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>

◆アーバンコーポレイション倒産の深層 時価総額経営の光と影


 数奇な運命

 中四国一の超高層ランドマークタワー「アーバンビュー・グランドタワー」。アーバンコーポレイションの本社はここにある。受付近くには精巧な広島市街地のミニチュア模型、落ち着いた雰囲気のエントランスを通り抜けると、ゆったりとしたスペースの応接室があり、シンプルな室内の奥に、ひとつだけ盾がおいてある。証券取引場より上場記念に贈られた盾。数奇な運命の根底がここにあるような気がする。株式公開以降、高度なファイナンスを根底で支えてきたのは株価。奇しくも、同社が沈んだ最後の引き金となったのも株価。上場企業の明と暗を感じずにはいられない。


 創業12年で東証1部へ

 意外に知られていないが、アーバンコーポレイションの登記簿上の前社名は八生という。つまり、1963年6月に設立されていた八生という法人登記を使い、90年5月同社は創業された。大京広島支店で同じ釜の飯を食っていた4人の仲間が独立創業したのが源泉で、房園社長の独立宣言に呼応した格好で産声を上げた。92年1月物件第1号「アーバンビュー八丁堀」の販売を皮切りに、自社ブランド「アーバンビュー」、「アーバンコート」シリーズ販売に着手。96年9月に株式を店頭公開、97年4月大阪支店、98年4月東京支店を開設、2000年12月に東証2部、02年にはわずか創業12年で東証1部まで駆け上り、全国区入りした。

 ちょうどこの時期、日本経済がバブル崩壊の後遺症から立ち直る過程であり、急成長を後押ししたのが、不動産の証券化による流動化事業。そして、その背景にあるのが高度なファイナンス。不動産の金融資産化で先行していた外資系のビジネスモデルを取り入れ、日本で初めてSPC(特定目的会社)などを利用した開発型流動化スキームで資金調達を実施。不動産の価値を収益還元法で評価し、REIT(不動産投資信託)市場で一般投資家に転売する手法や、私募債ファンドなどさまざまな金融手法をいち早く導入した。やはり、この機を見て敏となるビジネスセンスは脱帽もので、「不動産価値創造力」がズバ抜けていたことは、筆にするまでもない。


 拡大路線はさらに加速

 最初にアーバンコーポレイションを訪れたときの事務所は、広島市中区袋町の鯉城通りに面した明治生命広島ビル。その後、04年3月アーバンビュー・グランドタワーが竣工し、本社を移転した。同地は、昭和天皇が宿泊するなど広島の迎賓館として知られた広島グランドホテルの跡地。同社にとって「このままではいずれ、歴史と伝統のある地が東京や大阪、外資の会社に買われてしまう。広島圏外の会社に取られるくらいなら、広島で生まれ育った私たちが手がけたい、そんな思いからこの土地を取得した。店頭公開の翌年のことだった。株式公開したとは言っても、当時はまだ売上高65億円の会社。50億円の不動産を取得するのは並大抵のことではない。一歩間違えれば倒産は必至。まさに社運をかけたプロジェクト」だった。そして、総工費200億円超で地上43階建、166メートルの超高層都市型複合施設が完成。中四国地区最高峰のランドマークタワーの誕生は、まさに"飛ぶ鳥落とす勢い"を象徴する出来事であった。

 その後も、事業拡大はさらに加速。ゴルフ場や医療施設、福祉施設など多種多様なフィールドでのM&Aや、海外進出などを続けた。資金調達もコミットメントライン、コマーシャルペーパー、社債、転換社債型新株予約権など多様化。特に、07年3月期以降はSPCを連結化したことから、業績および総資産が急激に膨張。メジャー企業として知られる存在となった。


(その4へつづく)

 
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