2007/10/30
ある橋梁工事落札の背景 この記事は週3回(地区によっては週1回)郵送でお届けする企業情報紙「東経情報」から抜粋したものです。東経情報についてはこちら>>>
本年3月26日 国土交通省北陸地方整備局長名で松浜橋上流橋上部工事(新潟県・阿賀野川)の電子入札公告が掲示され、8月20日の開札で某東証1部企業の連結会社が35億円(予定価格38億0,633万円・落札率91%)で落札したが、業界でさまざまな見方がなされている。 この入札に疑惑が出ているのは、工事予定価格が38億円という金額であったにもかかわらず、入札参加者が同社ともう一社の2社のみで、そのもう一社は第1回の入札時点で不参加となり、最近の橋梁工事では珍しく無競争で同社が高額工事を勝ち取ったことである。 本件に関して北陸地方整備局では「今回の工事は高度技術提案型を採用し、これは参加業者から提案を受けて落札者を決める方式のため、技術の蓄積も必要で参加しにくかったのではないか」との話であるが、橋梁業界には新日鐵や三菱重工など高度な技術を有する基幹産業が名前を連ねており「むしろ、技術力を存分に発揮できる機会と捕らえる会社が多かったはず」と指摘する声があがっている。 同社は新潟県出身で国土交通省事務次官まで昇り詰め、今年7月の参院選挙で自民党から初当選したある議員の後援会に、社長個人名で20万円の大口寄付をしている。この議員は平成18年度政治資金収支報告書の個人献金者217名の肩書きを虚偽記載し訂正報告をしたばかりで、且つ昨年12月 自らの励ます会のパーティー券を橋梁談合事件に連座した会社へ購入要請をして批判を浴びたこともある。 更に同社は名門であるが、近年の歴代社長は国土交通省の天下りで、現社長はこの議員の役所時代の先輩でもある。先輩が後輩を応援するのは当然としても、当選後の8月20日 35億円の高額工事を落札した訳である。
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