はじめに、わが国の中小企業の事業主にとって退職金問題は、特に経営の中でも真剣に考えなければならない問題の一つになっているのではないでしょうか?分析して見ると退職給付会計を採用している中小企業は極めて少ないのが理由と思われます。退職給付会計を試算するのは今の中小企業には余裕がないことも現状です。上場企業ならまだしも、売上を伸ばすことに一日を追われ、毎月の資金繰りに日々追われるのが現実であり、そこまで考える暇すらもないのが、今の時代ではないでしょうか?
退職金は従業員への将来の夢
仮に従業員が全員退職したときの退職金がいくらになるかを考えている経営者は、おられるでしょうか?1割にも満たないと思えるからです。やはり、考えて頂きたいのは経営者の方々です。従業員にとっては、大企業や公務員と違い給与、休日等の労働条件の低さを甘んじて受けざるを得ない自分たちの立場を考えれば、退職金の低さも仕方のないことだと思わせるのは、会社全体のやる気をなくさせているように思われます。ではせめて給与、賞与は大企業、公務員に比較し低いが、働いた分(期間)だけの退職金は、大企業、公務員並に対応できる事業所にすれば、従業員へ将来の夢を持たせることはできるはずです。
退職金を明示することも一考
中小企業にも素晴らしい人材はいます。その従業員を伸ばすことが利益に繋がるのです。大きな会社でなくても立派に利益を上げている会社はあります。
例えば、みなさんが経営している会社では、将来退職時に受け取れるとされる退職金を明示しておく。すなわち入社から退職日までの退職金を示すことで、従業員の確保と意欲の向上に役立つのではないでしょうか。会社の実情、現在の退職金制度を今一度見直し、矛盾点をよく考えてみて、今後の時代に見合った就業規則に変更するのもいかがでしょう?
今後、適格退職年金は廃止され、中退共、確定拠出年金のいずれかを選択することになります。優秀な人材確保、仕事に対する意欲向上等など含めてせめて若い従業員が将来に夢が持てる独自の退職金制度の実現が従業員のやる気を起こし会社の繁栄をもたらすものとして考えてはいかがでしょうか。
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社会保険労務士 永田 孝
永田たかし社会保険労務士事務所
年金アドバイザー、RSTトレーナー |
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