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新会社法のポイント


新会社法はもともと中小企業の基盤整備が目的
 6月29日に新会社法が成立し、来年春から試行されるが、実は日本にはこれまで会社法と呼ばれるものは存在しなかった。会社に関する法律は、「商法」「有限会社法」「商法特例法」と3つに分かれていて、これらを合わせて一般に会社法と呼んでいた。今回の新法は、この3つの法律を1つにしてまとめたものだ。
  新会社法は、なにも大企業や専門家のためだけのものではない。外資系企業の買収防衛策ばかりが注目を集めているが、新会社法はもともと、中小企業の基盤整備のためにまとめられたものだ。日本の中小企業は金融機関から融資を受ける際に、社長個人の担保を差し出すという世界でも例を見ない不自然な制度下にあったが、新会社法が徹底していけば、金融機関の融資体制も「無担保・無保証」に変わっていく可能性がある。
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資本金1円からでも会社の設立が可能になる
新会社法の骨子は大きく分けると 
1.有限会社の類型をなくし株式会社に統合 
2.会社設立時に必要だった資本金の規制を廃止
3.外国企業が自らの株式で日本企業を買収して完全子会社にする「三角合併」を解禁する
の3つだが、一番大きなポイントは、だれでも簡単に会社がつくれるということだ。
  そのため最低資本金制度が徹底され、1円の資本金でも株式会社がつくれるようになる。取締役も1人でかまわない。また保管証明や類似商号のチェックも不要で、会社設立にかかる時間もこれまでより短縮される。
  もともと最低資本金制度は、債権者を保護するために設けられた制度で、株式会社は1000万円、有限会社は300万円を最低出資しなければならない。ところが成立した会社が損失などを出して、会社の財産が1000万円を割っても、増資や解散を強制されることはない。つまり、この制度は一定の財産が会社にあることまでは保証しているわけではないので、実質的な債権者保護にはなっていなかった。
  すでに有名無実化しているうえに、ベンチャー企業など、資本的に余裕のない人たちの企業意欲をそぐ障害を除くために、この最低資本金制度は徹底されることになった。
  実は、これまでにも資本金の最低基準を満たさなくても会社は起こせた。2年前に新事業創出促進法が試行され、一定の条件を満たせば、設立後5年間に限り、最低資本金の規制を受けないことになった。この制度の適用で、1円会社はすでに1万6000社も誕生している。ところが、この制度で誕生した会社は、設立5年以内に増資して1000万円の資本金にしなければ、強制的に解散しなければならなかった。
 
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