東京経済提供:企業ニュース・大型倒産速報
東京経済株式会社
企業情報インターネット検索
全九州&広島県 企業情報
倒産情報&債権者データ
インフォリンク21
ログイン画面へ
インフォリンク21とは
東京経済プレスリリース経営は心企業探訪ASNA'S EYE経営革新特集シリーズ大型倒産倒産情報債権者判明データ集計発表求めます東京経済社員ブログ
-
-
 トップ > 経営革新 > 従業員の解雇について
スポンサーサイト-慶弔電報verycard-慶弔電報verycard
TOKEI NEWSに広告を掲載しませんか?
-ASNA

従業員の解雇について

はじめに

今回から新たに執筆させていただくことになりました。当面は、弁護士を身近に知っていただくことを目標に書いていこうと思っていますので、エッセイのように気軽にお読みいただければ幸いです。また、後半では「本日の法律相談」として具体的ケースを検討します。

弁護士の懲戒

さて、執筆時現在、世間では光市母子殺害事件弁護団の懲戒請求と、これを「扇動し」「業務を妨害した」とされる橋下弁護士への損害賠償請求事件が取り上げられており、気になるところです。

医師が重大な刑事事件を起こした場合に免許が取り消されることがあるように、弁護士も資格を失う場合があります。橋下弁護士関係の事件の詳細はメディアに譲るとして、ここで重要なことは、世間一般に対して「誰でも弁護士の懲戒請求ができる」ということを知らしめたことではないでしょうか。懲戒請求には、懲戒の理由があると思料する場合にその説明を添えてしなければならないとされており(弁護士法第58条)、理由もなくやることはできないのですが、「品位を失うべき非行があったとき」には懲戒を受けるとされているうえ(同56 条)、「何人も」つまり誰でも求めることができるというのですから、かなり間口が広いといえます。弁護士は国民の基本的人権を擁護し社会正義を実現することを使命とする存在ですから、厳しい社会の批判にも常にさらされなければならないということなのです。

このような手続きがあること自体、世間にはあまり知られていなかったので、この事件を契機に、今後は様々な場面で懲戒請求事案が増えていくことが予想されます。いったん懲戒請求を受けてしまうと、弁護士会が設置する綱紀委員会の調査を受け、事案によって懲戒委員会の審査にかけられるため(審査メンバーには裁判官や検察官もいます)、弁護士は真摯に対応しなければなりません。

もとより、弁護士の数が激増していく時代ですから、依頼者に対してはもちろん、世間一般の信頼を損ねることのないよう努めることが求められます。

従業員の解雇

会社からよく受ける相談に、「勤務態度が悪く、上司が見ていないところでサボるし、他の従業員との協調性もないので、Aという従業員を解雇しました。ところが、後日、不当解雇だと抗議を受けました。どうしたらいいでしょう。」というものがあります。中には「解雇したところ、労基署の担当官から電話がかかってきたのでどう対応したらいいでしょうか?」という場合もあります。逆に、従業員側からの相談で、「執拗に退職を迫られ、精神的に参っています。これってパワーハラスメントではないですか?」というケースもあります。

解雇には大きく懲戒解雇と普通解雇の二種類があり、本件の相談の場合、A従業員の勤務態度の悪さが就業規則上の懲戒事由に該当するほど重大で悪質なものであれば懲戒解雇ですが、ほとんどは普通解雇の問題となります。普通解雇の場合、「勤務態度が悪い」とか「サボる」とか「協調性がない」という漠然とした理由だけではなかなか認められないのが現実で、「客観的に合理的な理由」があり、「社会通念上相当」でなければ解雇権の濫用となり、無効になりかねません(労働基準法第18条の2)。しかし、相談にいらっしゃった段階では、「もう解雇してしまいました」という場合であることが多く、よくよく検討してみると右にいう客観的合理的理由に乏しい場合も少なくありません。

そこでどうしたらいいのかといいますと、まずは解雇をする前に、有効に解雇できるかどうか、手続きに問題はないか、弁護士や社会保険労務士に相談をすることをお勧めします。そして、当該従業員について就業規則違反の有無や解雇に必要な条件を満たしているかをつぶさに検討し、証拠を準備します。例えば勤務態度の悪さを理由にするのであれば、それを裏付ける具体的事実をできるだけたくさん挙げ、客観的に見える形で残しておき、後でトラブルになっても十分に説明ができるようにしておくことです。

こうしてみると、普通解雇のハードルは相当高いものになってきますが、ここを無視して解雇しても後日無効だと主張されかねませんし、解雇しないにしても退職を強要すれば、逆に「パワーハラスメントだ」などと言われかねませんので、事前の慎重な手続きと準備が非常に重要であり、確実だということになります。


南谷綜合法律事務所 
弁護士 南谷敦子

1971年10月27日生まれ
1990年3月福岡県立修猷館高校卒業
1994年3月九州大学法学部卒業
1999年4月福岡県弁護士会に弁護士登録とともに 福岡国際法律事務所に勤務
2007年5月南谷綜合法律事務所にパートナーとし て参加 現在に至る
 
News ASNA
どこよりも早く、各種企業情報と倒産情報を入手!