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目 線 (2008/8/27)

 「生活者の目線に立って」とか「国民の目線に立って」とか、今さら何を!というような、空しいフレーズがこれ見よがしに紙面を飛び交っている。では、これまでは、誰の目線に立って施策を実行していたのか?となる。そんなばかげた話はない。さらに敷衍するならば、すべての国民が「生活者」なのだ。単純に考えても「至極当然」のことなのだ。

 しかし、これを個人の立場に立って考えてみると、もちろんそれぞれの立場によって異なるが、これとよく似た現象に出くわすことが多い。

 それは、『どこに目線を合わせているのか』ということである。また『どこを見て仕事をしているのか』ということである。ご本人はほとんど気づかないことが多いようだが傍から見ていると『こっけいにみえる』ことがたびたびである。

 ただ、どんな立場の人間でも、最終的には『個人』である。行き着くところは『自分のために』ということになるのか。

 余りにも落差があることを記したが、底流に流れているものは、共通するものがあると思うのだが・・。


この記事は「News ASNA(アスナ)」より抜粋したものです。
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スパイラル (2008/8/20)

 経済用語で最近使用される言葉にスパイラルがある。頻繁に使われるのがデフレスパイラル。経済評論家は『どうやら日本経済はデフレスパイラルに陥りかけている』このように使う。

 そもそもスパイラルとは?「らせん状」つまり渦巻きです。物価は下落し景気は悪化の一途を辿る。これをデフレスパイラルと呼ぶ。このスパイラルは嫌です。昨今は勝ち組、負け組という言葉が流行っており、この勝ち組、負け組にもスパイラルがあります。金持ちスパイラルに貧乏スパイラル。富める者は螺旋階段を駆け上がるが如く富を独占する。

 一方、負け組は貧乏スパイラルに陥り、アリ地獄の中に足を踏み入れたが如く底なしの貧乏スパイラルに落ち込むのだ。この差は紙一重であって、今日ごく普通にまじめに生活をしている幸せを絵に描いたような家族が破たんに追い込まれるのだ。例えば住宅ローンを抱える世帯。給料は上がり続ける。賞与も確実に入ってくる。これを前提にローンを組んでいる。これは一見当たり前だが、現在は不確実な時代。明日が読みにくい。中流が一気に貧乏スパイラルに陥る。金持ちと貧乏の差は螺旋階段の上りと下りのように広がり続ける。


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精霊花火 (2008/8/12)

 弊社東経情報コラムでご紹介したこともある某地方ゼネコンの創業者。自分の最後の夢であったドライブイン形式の天婦羅屋をオープンした。その竣工披露パーティーで、「この事業は私の最後の夢の実現であり、本日を迎える事が出来たのも皆さんのおかげです。次にこのように大勢の皆さんにお集まり頂くのは私が天に召される時でしょう。その時は大好きな打ち上げ花火を盛大に打ち上げます」と挨拶された。

 その後天婦羅屋の繁盛を見届けるかのように社長は他界された。

 忌明にあたり奥様から挨拶状が届いた。その文面には「微意ではございますが故人の夢だった『打ち上げ花火で盛大に送ってもらう』の言葉に従いまして第46回西日本大濠花火大会(福岡市・8月1日実施)に協賛させていただきましたので何卒ご諒承賜りますようお願い申し上げます」とあり、また同封された花火大会のプログラムに「大好きだった花火に感謝を込めて」と記されていた。

 なんと幸せな社長でしょう。社長がパーティーの席でお話されたことが実現。今年は初盆、最高の迎え火でしょう。合掌。


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玄関の花 (2008/8/6)

 気配り、心配り、目配り、これを気働き、と言います。一人の女子社員が退職しました。経理部の出納課長として12年間、一度のトラブルもなく頑張ってくれました。これは一見当たり前に思われますが、彼女の素晴らしさは一業務を超越していたところです。

 彼女が入社し今日まで我が社の玄関にお花が切れたことは一度もありません。受け付けは会社の顔です。受け付け担当の社員を配置していない玄関は事務的で無機質になりがちですが、季節ごとにアレンジしたお花は来客者のみならず、疲れて帰社する社員達を温かく迎えてくれました。これは創業者の教えから生まれたものです。我が社では社員とその奥さんには誕生日にお花が届くのです。

 謡曲『鉢の木』のように、雪で難儀する北条時頼を家に招き入れたが、佐野源左衛門は貧乏暮らし。秘蔵の鉢の木を薪にして焚いてもてなした「いざ鎌倉」の逸話が教える通り、心のこもったおもてなしこそ究極の気働きと思うのです。気働きのできる優秀な社員を育てたいものです。


この記事は「News ASNA(アスナ)」より抜粋したものです。
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