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物を大切に (2008/4/30)

 田舎街の古びた石造りのパブで渋いブレザーを着た紳士が一人でスコッチを飲んでいる。カウンターも照明も何年使っているのか解らないほどの年代物だ。紳士が着込んでいるブレザーは祖父から父へ引き継がれ、今は孫である彼が着ているものだ。

 アイルランド地方の漁師たちは海水をかぶっても水を弾くバージンウールのセーターを着ているという。セーターはその家独特の柄を妻が夫のために心を込めて編む。暖かく仕事をしてもらうのはもちろんだが、万が一遭難し行方不明になったとしてもその柄でどこの誰かが分かるようにしているのだという。古くなるとセーターの糸をといては編み直すそうだ。

 日本でも最近は古民家の梁や柱を古材鑑定士が再利用すべく注意して取り壊す。旅行鞄は壊れやすいが愛着があるため買値以上かかっても修理して使う。日本にも次代に受け継ぐべきまだ良いもの、使えるものがたくさんある。それを再利用する技術もある。いらないから捨てるという常識はもはや常識とすべきではない。徐々にではあるが「使い捨て」時代は終わろうとしている。


この記事は「News ASNA(アスナ)」より抜粋したものです。
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栄養剤 (2008/4/23)

 先般、事務所の若干の模様替えに伴って、観葉植物を配置した。真新しいいくつかの植物は適度な気温に設定された室内で生き生きとしていた。しばらくの間は・・・である。そのうちなぜか葉っぱの一部が変色し始め、さらに、懸命に伸びようとする新葉までもが、朽ち始めた。

 何せ素人のすることである。知識などは毛頭ありはしない。ただ、「栄養剤をやってみよう」ということになり、早速便利になっている「スポイド状」のものを土壌に突き刺した。すると翌日の朝みると、当初の生き生きとした葉っぱを取り戻したではないか。さらに、新葉も再び勢いを取り戻していた。

 新年度に入ったが、そろそろ新入社員達が必ずぶち当たる「5月病の季節」が迫ってきた。我々先輩は、何が「栄養剤」になるのか?それぞれの人に合った「モノ」を丁寧に探した上で、手当てする必要があろう。既存のパッケージの中だけでは、新しい芽は育たない。時には刺激や情が不可欠だろう。


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経営の神様 (2008/4/16)

 経営の神様と言えば、誰もが松下幸之助を上げる。幸之助翁がインタビューで必ず質問されたのが

(1)事業経営の秘訣は?

(2)億万長者になるための銭儲けのコツは?

これだったそうだ。

 幸之助翁の答えは「そんな便利な秘訣とか、重宝な銭儲けのコツなどおますかいな」と笑いながら答えたという。幸之助翁によると「世の中のすべては天の摂理で決まるのが9割、人間の努力や才能や言うたかて、ええとこ1割、それが限界ですやろ。いくら一人できば頑張ったかて世間にはアクときとアカンときがある。人間どんなに偉い言うたかて、男女の産み分けもでけ出来まへんやろ。金持ちの子に生まれる人もあれば、その日の飯にも困る家の子に生まれてくる人もある。すべて天の摂理やがな」と言っている。

 経営の神様がいう「天の摂理」とは世界のすべてを導き治める神の意思、恩恵と辞書にある。強運の持ち主であった幸之助翁は決して果報は寝て待つといったタイプの人ではなかった。運やツキをいかに呼び込むかの努力は怠らなかった。


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感謝があふれている会社 (2008/4/10)

 地場大手スーパーの社長と話をする機会があった。この会社は一時、倒産の危機に陥ったが、その後は増収増益を続けている。「会社経営の基本は人です。お客様や社員に感謝し、喜んでいただけるようなことをしていたら、どんどん収益が上がった」と社長は嬉しそうに話す。

 この会社には『感動賞』というのがあって、感動を与えた社員に海外旅行をプレゼントしているのだとか。それが社員の働く意欲となって、さらに業績は上がっているのだという。まさに利益の好循環といえるだろう。

 「うちの社員のモチベーションは高いよ」と誇らしげに語る。聞くとメロン事件や大根事件など、いろいろな感動の逸話がある。話を聞いているうちに私も感動していた。感動が感動を呼んでいる。感動の連鎖が今日のこの会社を物語っているような気がした。

 感謝の気持ちが人を感動させている。この会社の事務所に通じる階段には、家族や社員、地域の人など、あらゆる人への感謝の言葉がたくさん貼られている。こんなにも感謝と感動があふれている会社は、あるようでなかなかないような気がした。


この記事は「News ASNA(アスナ)」より抜粋したものです。
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モノライン (2008/4/2)

 「単一事業」の意味。火災保険から自動車保険などあらゆる保険を扱う「マルチライン」。

 これに対し、金融商品保証の専門保険会社を「モノライン」と呼ぶ。契約した債権発行者が債務不履行に陥った場合、このモノラインが債権購入者に支払うのだ。米国には現在9社のモノラインがあるそうで、その保証の総額は、日本円にしてなんと270兆円、その60%は地方債(地方自治体発行債券)の保証で、残りの大半にサブプライム住宅ローンを組み込んでいる。

 地方自治体はモノラインの保証を付けて地方債を発行していたが、サブプライム危機でモノラインの信用格付けが低下し地方自治体の資金調達にも支障が出始めている。

 損保では大型保障契約の場合、海外の大手損保への再保険契約でリスク分散をしている。この手法でモノラインの再保険を日本の一部損保が引き受けている。既に300億円内外の引当金を積んだが、実際の保証額は一桁違うと聞かれる。モノラインショックが起こらなければいいが。


この記事は「News ASNA(アスナ)」より抜粋したものです。
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